球界を見渡しても非常に少ない「打てる捕手」 西武の森友哉捕手が1日、国内フリーエージェント(FA)権を行使したと球団を通…

球界を見渡しても非常に少ない「打てる捕手」

 西武の森友哉捕手が1日、国内フリーエージェント(FA)権を行使したと球団を通じて発表した。争奪戦は必至の情勢。“超希少種”である打てる捕手は、喉の奥から手が出るほど欲しい存在なのは間違いない。獲得を狙う球団の資金力や熱意が去就を大きく左右するが、実際に“本当に必要な球団”はどこか。データで各球団の泣き所を見てみる。

 森といえば、一発も期待できる類稀なる打棒が魅力。今季は102試合で打率.251、8本塁打、38打点にとどまったものの、MVPに輝いた2019年には打率.329をマークして首位打者を獲得。昨季も打率.309と頼もしい数字を残した。

 多くの球団にとって、捕手の打撃は課題のひとつ。チームに貢献できているのか否かは、単なる打撃成績に加え、数値でも明らかになる。セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTAのデータを参照すると、違いが見えてくる。

 用いるのは、打撃による得点貢献を表す「wRAA(weighted Runs Above Average)」。リーグの平均的な打者が同じ打席数を打つ場合に比べ、どれだけチームの得点を増減させたかを数値化した指標となっている。選手別(300イニング以上)でみると、森は12球団トップの6.3。巨人の大城卓三が6.2で続く。

総合指標「WAR」で捕手ワーストはロッテ

 球団別では、プラス指標はオリックスのみで0.3。残り11球団の捕手は軒並みマイナスに。ワーストはロッテで-25.9。さらに日本ハムが-21.8、阪神が-21.7、ソフトバンクが-16.6、DeNAが-14.5となっている。

 打撃や守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す総合指標「WAR(wins above replacement)」でみても、やはり捕手が弱点の球団は多い。リーグ平均目安となる2.0を下回ったのは、セ・リーグでは3球団。広島とDeNAが0.7とふるわず、阪神が1.1だった。パ・リーグでは4球団で、ロッテの0.3がワースト。日本ハムが0.6、ソフトバンクが0.8、楽天が1.5だった。

 もはや“守れればいい”だけでは通用しなくなりつつある捕手。弱点の球団にとって、森はこの上ない人材。残留か、移籍か――。今オフFAの目玉の決断に注目が集まる。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。