たくさんの食材が旬を迎える、実りの秋。おいしそうな食べ物を目にする機会も多くなることから、自然と食欲も刺激されますよね。そこで今回は、食欲の秋を心置きなく楽しむための太りにくい食べ方のコツと、肥満予防に役立つおすすめの食材をご紹介します。…

 たくさんの食材が旬を迎える、実りの秋。おいしそうな食べ物を目にする機会も多くなることから、自然と食欲も刺激されますよね。そこで今回は、食欲の秋を心置きなく楽しむための太りにくい食べ方のコツと、肥満予防に役立つおすすめの食材をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

【関連記事】100歳超えのご長寿さんが食べているものは?健康で長生きするためのオススメ食事法

1.食欲の秋「太りにくい食べ方」で肥満予防

秋になると食欲が増す理由として、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌量が関係するともいわれています。セロトニンは満腹中枢を刺激して食欲を抑える作用がありますが、日光を浴びる時間が少なくなると分泌量が減少します。秋は日照時間が短いため、それに比例してセロトニンの分泌量も減少して食欲が増す可能性があるのです。(※1)

また、涼しくなり夏バテが解消されて本来の食欲が戻ってくると、食欲が増したように感じられますよね。そこで知っておきたいのが、太りにくい食べ方のコツです。

1‐1.よく噛んでゆっくり食べて、満腹中枢を刺激する
はや食いせずによく噛んでゆっくり食べると、満腹感を感じやすくなるため食べ過ぎの予防につながります。食べ物を噛み砕くと、満腹中枢を刺激する神経ヒスタミンという物質が分泌され、「おなかがいっぱい」という信号が送られるのです。
よく噛むと内臓脂肪が燃焼しやすくなるという研究結果もあるので、1口につき30回噛むことを目標にしてみてくださいね。(※2)

1‐2.食べる順番を意識し、血糖値の上昇を緩やかにする
「野菜から食べるといい」ということを聞いたことがある方も多いかもしれません。これは、食物繊維を食事のはじめに摂ることで糖質の吸収が緩やかになり、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の分泌量が抑えられるためです。(※3)(※4)
「野菜やきのこなど」→「肉や魚、卵などのたんぱく質食材」→「ごはんなどの主食」の順で食べることを意識してみましょう。

1‐3.筋肉の材料となるたんぱく質を摂る
意識して摂りたいのは、筋肉の材料となるたんぱく質です。筋肉量を増やして基礎代謝量を上げることで、脂肪が燃焼しやすいからだ作りに役立ちます。肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質食材は、毎食取り入れるように意識してみてください。

2. 肥満防止におすすめ! 旬の秋食材

秋はさまざまな食材が旬を迎えます。そのなかでも、健康を気遣う方におすすめの食材をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

2‐1.きのこ類
秋に旬を迎える食材といえば、きのこ。栽培されているものが多く年中スーパーで手にとれますが、天然のきのこは9~11月が旬です。きのこに含まれる食物繊維は、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。また、不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収し、便のかさを増して腸のぜん動運動を促すため、便秘の解消に役立ちますよ。

2‐2.鮭、さんまなどの魚類
秋を代表する味覚の秋鮭やさんまなどの魚類には、DHAやEPAなどのn-3系不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。不飽和脂肪酸には、LDLコレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。DHAやEPAは高温で調理すると酸化しやすいため、刺身や蒸し料理などで食べるのがおすすめですよ。(※5)

2‐3.里芋、長芋
秋は、さまざまな種類のいも類が旬を迎えます。そのなかでも肥満予防におすすめなのが、里芋や長芋です。さつまいもやじゃがいもに比べて糖質が少ないため、血糖値の上昇が比較的緩やかです。また、腸内の善玉菌のエサになりやすい水溶性食物繊維が含まれているため、腸内環境を整えるのに役立ちます。さらに、体内の余分な塩分を排出するカリウムも含まれているので、むくみの対策にもなるでしょう。

3. 肥満には漢方もおすすめ(情報提供:あんしん漢方)

「食事を意識して整えるだけでは肥満をコントロールできない」と感じる方は、漢方薬を活用するのもひとつの方法です。ダイエット外来で肥満の治療に使われている漢方薬はいくつもあり、実績もあります。

ダイエットでは、脳に働きかけ「自律神経を整えて、ストレスによる過食を軽減する」ことで食欲を抑える、「脂肪の吸収を抑える」「脂肪の燃焼を促す」「脂肪を便と一緒に排出する」といった形で、食べてしまった脂肪をリセットするなどのアプローチで成功に導きます。

また、老廃物を排出したり、血流を改善したりすることで代謝を上げ、太りにくく痩せやすい体質を目指します。さらに、自律神経が整うので、ストレスに負けないからだを手に入れられるでしょう。

このように、 漢方薬は排出だけを目的としていないため、体質を根本から改善することが目指せます。加えて、漢方薬は副作用も少ないといわれているので、安心して服用できますよ。

<肥満でお悩みの方におすすめの漢方薬>

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):おなかがぽっこり出ている、便通が悪い方
からだの余分な熱を取り除き、血流や水分代謝を促す働きがあります。便や汗などで不要物を体外へ排出し、からだを軽くします。また、脂質代謝を促すので、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。

・大柴胡湯(だいさいことう):ストレスで食欲が増して脇腹あたりが張る方
気のめぐりをよくし、食欲や気持ちを整えてくれるので、イライラによる過食、脇腹が張る便秘を解消するのに役立ちます。

漢方薬を使うときは、自分の状態や体質に合う生薬を選んでいるかどうか、という点が重要です。合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が起こることもあります。

インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみましょう。

4. 太りにくい食べ方のコツを押さえて、旬の味覚を楽しもう

よく噛んで食べる、食べる順番を意識するなど、ちょっとしたポイントを押さえることで太りにくい食べ方ができます。肥満予防におすすめの食材も上手に活用して、旬の味覚を存分に楽しんでくださいね。

また、根本的な体質改善を目指したい方は、漢方薬の助けを借りるのもひとつの方法です。信頼できる専門家に、一度相談してみてはいかがでしょうか。

(※1)e-ヘルスネット「セロトニン」厚生労働省
(※2)e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」」厚生労働省
(※3)e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」厚生労働省
(※4)e-ヘルスネット「インスリン」厚生労働省
(※5)協会けんぽ健康サポート「肥満予防と健康維持にアブラの賢いとり方」全国健康保険協会

[文:あんしん漢方]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

【関連記事】「脂質異常症」という症状をご存知ですか?

【関連記事】腎臓内科医が教える「コレステロール値の注目ポイント」。大切なのは善玉と悪玉の比率

【関連記事】まずは3キロ!2週間でダイエットを成功させるための4つの手順

<この記事を書いた人>管理栄養士 池田明日香

大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事する。食事を楽しむことと健康的な食生活の大切さを感じ、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。