フランス・パリで開催されている「全仏オープン」(5月28日~6月11日/クレーコート)の大会7日目、男子シングルス3回戦で、第8シードの錦織圭(日清食品)がチョン・ヒョン(韓国)と対戦。錦織から7-5 6-4 6-7(4) 0-3の時点で…

 フランス・パリで開催されている「全仏オープン」(5月28日~6月11日/クレーコート)の大会7日目、男子シングルス3回戦で、第8シードの錦織圭(日清食品)がチョン・ヒョン(韓国)と対戦。錦織から7-5 6-4 6-7(4) 0-3の時点で降雨のため中断し、翌日に順延されることが決まった。ここまでの試合時間は2時間57分。

 第1セットの錦織はチョンにセットポイントを握られるもそれをしのぎ、7-5で第1セットを先取。第2セットでの錦織は、2回戦のジェレミー・シャルディ(フランス)戦で治療を受けた右手首に問題があるように思われたが6-4で奪い、このままの勢いでチョンとの初対決は錦織が制するかに思われた。

 しかし第3セットはタイブレークにもつれ込み、チョンのバックハンドのダウン・ザ・ラインが要所で決まり、第3セットはチョンが奪った。

 第4セットのチョンは、錦織のサービスゲームのブレークに2度成功し3-0リードとした。このとき錦織は苛立ちを隠せず、ラケットを地面に叩きつける場面が見られた。錦織はこのあとトレーナーを呼び背中の治療を受けていたが、雨が強く降りはじめて試合が中断され、翌日に順延されることが決まった。

 全仏オープンは5年連続7度目の出場となる錦織は、2014年に自己最高の8強入り。昨年は4回戦でリシャール・ガスケ(フランス)に4-6 2-6 6-4 2-6で敗れている。

 一方、21歳のチョンは1回戦で第27シードのサム・クエリー(アメリカ)を6-4 3-6 6-3 6-3で、2回戦ではデニス・イストミン(ウズベキスタン)を6-1 7-5 6-1で破り、グランドスラムで初めて2回戦を突破した。

 グランドスラム大会の3回戦以上でアジア人同士が対戦するのはオープン化以降、今回が初めて。チョンはこれまでに6度にわたりトップ10の選手と戦っているが、一度も勝利していない。彼は6歳のときに両親とテニスを始め、医師の推奨で弱視改善のためテニスを継続してプレーするようになった。

 チョンは2015年にATPツアーでもっとも成長した選手に選ばれている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「全仏オープン」3回戦、第8シードの錦織圭(日本)と対戦するチョン・ヒョン(韓国)。この試合は雨天のため、第4セット途中で翌日曜日に順延となった。(撮影◎毛受亮介/テニスマガジン)