筋肉と骨の健康のために摂りたいタンパク質とカルシウム。一度に両方の栄養素が摂れる食材をどのくらい知っていますか?今回は、あすけん栄養士が不足しがちなタンパク質とカルシウムが一緒に摂れるちょい足しワザをご紹介します。【関連記事】100歳超え…

 筋肉と骨の健康のために摂りたいタンパク質とカルシウム。一度に両方の栄養素が摂れる食材をどのくらい知っていますか?今回は、あすけん栄養士が不足しがちなタンパク質とカルシウムが一緒に摂れるちょい足しワザをご紹介します。

【関連記事】100歳超えのご長寿さんが食べているものは?健康で長生きするためのオススメ食事法

タンパク質は毎食「20g以上」摂ろう

タンパク質の目標量は、成人では毎食20g以上 、65歳以上のシニア世代では毎食25~30g程度を摂る必要があるとされています。特にシニア世代は、加齢とともにカラダの中で筋肉をつくるスピードが遅くなるとされているため、タンパク質の摂取量を増やすことが大切になります。

カルシウムは1日「+200mg以上」を目標に

カルシウムの目標量は、成人で男性が800~700mg、女性が600~650mgです。これに対し実際は、男女とも480mg程度の摂取量とされており、200mg~300mg程度不足しています。最近では、骨の健康を通じてフレイルにも関連があるとされています。1日プラス200mg以上を目標に積極的に摂りましょう。

食事ごとのちょい足しワザ

朝食に「乳製品」をプラス
乳製品は、簡単にタンパク質とカルシウムの両方が補えます。パン派の方は、バターやマーガリンの代わりにチーズにしてみましょう。ご飯派の方は、ヨーグルトを1個、牛乳を1杯増やしてみましょう。

例えば、食パン・目玉焼き・バナナの朝食に以下をプラスしてみましょう。

プラスしたい食材・メニュー/タンパク質/カルシウム
スライスチーズ(1枚)/+4.5g/+126mg
ヨーグルト/+4.3g/+120mg
合計/+8.8g/+246mg

【元のメニューと比べて、タンパク質11.6g⇒20.4g、カルシウム39mg⇒285mgアップ】

昼食に「大豆製品」をプラス
丼ものなど一品料理になりがちな昼食には、副菜に大豆製品をプラスしてみましょう。大豆製品は、脂質が少なく良質なタンパク質とカルシウムを含みます。主菜がお肉になりがちな方は、特に意識してとり入れてみましょう。

例えば、牛丼のみの昼食に以下をプラスしてみましょう。

プラスしたい食材・メニュー/タンパク質/カルシウム
豆腐の味噌汁(1杯)/+3.9g/+44mg
高野豆腐の含め煮(1人前)/+8.2g/+104mg
合計/+12.1g/+148mg

【元のメニューと比べて、タンパク質22.2g⇒34.8g、カルシウム22mg⇒148mgアップ】

夕食に「納豆」・「卵」をプラス
一品足りないかなと感じたら、納豆や卵などをプラスしてみましょう。お麩やとろろ昆布もちょい足しにおすすめです。

例えば、ご飯・豚野菜炒め・味噌汁の夕食に以下をプラスしてみましょう。

プラスしたい食材・メニュー/タンパク質/カルシウム
(ご飯に)納豆(1パック)+ 卵(1個)/+13.7g/+65mg
(お味噌汁に)お麩(小町麩4個)+とろろ昆布(ひとつまみ)/+0.8g/+21mg
合計+14.5g+86mg

【元のメニューと比べて、タンパク質12.3g⇒26.8g、カルシウム63mg⇒149mgアップ】

間食に「魚」「牛乳」「豆乳」をプラス
それでも足りない場合は、間食などで手軽に食べられるものをとり入れてみましょう。

食品/タンパク質/カルシウム
小魚アーモンド(1袋・30g)/10.2g/189mg
魚肉ソーセージ(1本)/9.8g/85mg
牛乳(コップ1杯)/6.8g/227mg
豆乳(コップ1杯)/7.2g/30mg

例えば、先の3食に加えて、間食に小魚アーモンドを食べたとします。すると、タンパク質は1日で83.2g、毎食で約27g、カルシウムは約670mgを摂ることができます。これは、成人女性が1日に摂りたい量をカバーしています。

歳を重ねると筋肉量や骨量の減少が気になります。日頃からちょい足しを意識してタンパク質とカルシウムを補っていきましょう。

【参考・参照】
厚生労働省 国民健康・栄養調査(令和元年)(最終閲覧日:2022/9/21)
厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版(最終閲覧日:2022/9/21)
厚生労働省 食べて元気にフレイル予防(最終閲覧日:2022/9/21)
文部科学省 食品成分データベース(最終閲覧日:2022/9/21)
カロリー計算: 食事管理アプリあすけん調べ

[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2022年10月20日]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

【関連記事】腎臓内科医が教える「コレステロール値の注目ポイント」。大切なのは善玉と悪玉の比率

【関連記事】知っておきたい!血管がキレイになる食事法とは

【関連記事】まずは3キロ!2週間でダイエットを成功させるための4つの手順