阪神は外れ1位で中大・森下を指名「外野手の右打者は絶対的に必要」 2022年の「プロ野球ドラフト会議 supported…
阪神は外れ1位で中大・森下を指名「外野手の右打者は絶対的に必要」
2022年の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は20日、都内のホテルで行われ支配下で69人、育成で57人が指名された。今年は9球団が1位指名を公表する、異例の事態となった。ヤクルト、日本ハム、阪神、DeNAでプレーした野球解説者の野口寿浩氏は「ビックリするような目玉がいない中でも各球団の意図が、はっきりしたドラフトだったのではないでしょうか」と、振り返った。
今年のドラフトで最も盛り上がったのは高校通算68本塁打を誇る高松商・浅野翔吾外野手を巡る巨人、阪神のライバル球団による重複指名。結果的には12球団最速で1位指名を公表していた巨人の原監督が交渉権を獲得し、くじ引きで11連敗中だった負の歴史にピリオドが打たれた。
阪神は岡田新監督の“初仕事”で、くじを外すことになったが野口氏は「タイガースは最も特徴的なドラフトを行ったと思います」と評価する。外れ1位で“強打の外野手”の中大・森下翔太外野手を指名。即戦力の右打者の交渉権を獲得すると、2位からは高校生を4人続けて指名する“育成路線”を全面に押し出した。
「今年の阪神は大事な試合でことごとく、他球団から左投手を当てられ痛い目をみた。岡田監督もしきりに右打者について語っていたので、大学No.1スラッガーを獲れたのは合格点。内野手はトレードで日本ハムから渡邉諒、高濱を獲得しているので、外野手の右打者は絶対的に必要だった。2位で150キロ左腕の東海大札幌・門別投手が獲れたのも意外と大きいと思います」
オリックスの1位指名は大学No.1左腕の白鴎大・曽谷「宮城、田嶋と共に左腕王国になる可能性」
日本ハムは大学球界では異例の二刀流を成功させた日体大・矢澤宏太投手を単独指名すると、同3位ではメッツ傘下3Aの加藤豪将内野手。育成3位でも米テキサス大タイラー校中退の山口アタル外野手と、バラエティに富んだ内容ともいえる指名だった。
新庄監督“らしさ”が見えた指名にもみえたが「一見、話題性たっぷりにも見えますが、1位で左の矢澤投手、2位で富士大の金村尚真投手と左右の即戦力が取れた。ウエーバーを一番、上手く使った球団かもしれません」と、高評価。支配下6人中、4人が投手(矢澤は二刀流)と、今季リーグ5位の防御率だったチームのウイークポイントを補う形となった。
他の球団でもオリックスは1位で大学No.1左腕の白鴎大・曽谷龍平投手を指名。強力な投手陣を誇るチームだが「順調にいけば開幕からローテに入る実力。宮城、田嶋と共に先発の左腕王国ができる可能性もある」と分析。2位の日本航空石川・内藤鵬内野手も「守備はある程度やれば上手くなる。大砲候補が少ないチームにとって、欲しかった選手」と注目している。
中日は俊足野手4人を指名「正遊撃手が決まらない中、京田らと競わせるのでは」
中日はドラフト1位で即戦力の沖縄大・仲地礼亜投手を指名すると、その後は明大・村松開人内野手ら俊足の野手4人を集めた。やや偏った指名にも見えるが「立浪監督も自分の目で見て、評価した選手もいる。正遊撃手が決まらない中、京田らと競わせるのではないでしょうか」と語る。
近年に比べ、今年のドラフトは“本命不在”とも言われていた。支配下の指名も昨年の77人から69人に減少。「ちょっと谷間の世代だったかもしれないが、実際にプレーして何年後かにならないと正解は分からない。こういった年ほど、スカウトの腕の見せ所になる」と野口氏。
2022年は各球団がリスク回避で1位指名を公表する異例のドラフトとなったが、結果が出るのは数年後。チームの“顔”となる選手がどれだけ現れるのか、注目したい。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)