受け入れるキウイたちだけでなく、世界中が注目するブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(以下、ライオンズ)のニュージーランドツアーでの試合が 6月3日、ニュージーランド・プロヴィンシャル・バーバリアンズ戦(以下、NZバーバリアン…

 受け入れるキウイたちだけでなく、世界中が注目するブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(以下、ライオンズ)のニュージーランドツアーでの試合が 6月3日、ニュージーランド・プロヴィンシャル・バーバリアンズ戦(以下、NZバーバリアンズ)で始まった。この試合を皮切りに全10試合がおこなわれる。

 北島の北部、ファンガレイでの初戦は13-7でライオンズが辛勝したが、敗れたNZバーバリアンズもスタンドを沸かせた。
 ニュージーランドの州代表チームからの選抜選手で構成されたチームはSOジョナサン・セクストン(アイルランド)のPGで0-3とリードを許した直後の前半17分過ぎ、ライオンズのキックを受けたFBルテル・ラウララ(カウンティーズ・マヌカウ)がビッグゲインでライオンズ陣深くに攻め入る。サポートしたCTBインガ・フィナウ(カンタベリー)へパス。フィナウがそのままインゴールに入るかと思われたが…。追走したライオンズNO8トビー・ファレタウ(ウエールズ)のトライセービングタックルに阻まれた。
 しかし同22分過ぎ、ついに逆転する。SOブリン・ガットランド(ノースハーバー)のハイパントでトライラインに近づいたNZバーバリアンズはFWでしつこく密集戦を挑む。そして、最後はHOサム・アンダーソンヒーザー(オタゴ)がゴールポスト左に飛び込んだ。コンバージョンも決まり、7-3と逆転した。

 ライオンズと戦う栄誉に加え、アップセットを狙う闘志にあふれるNZバーバリアンズの選手たちの好タックルもあり、赤いジャージーはなかなかトライラインを超えられなかった。
 そんな時間は後半に入っても続いたが、後半3分にSHグレイグ・レイドロー(スコットランド)のPGで6-7と迫った8分後(後半11分過ぎ)、誇り高き男たちが牙を剥いた。FLロス・モリアーティー(ウエールズ)が防御を切り裂いて前進した後、右展開。WTBアンソニー・ワトソン(イングランド)がインゴール右に飛び込んだのだ。難しいコンバージョンをSOオーウェン・ファレル(イングランド)が決めて13-7として。
 その後もNZバーバリアンズの気合いの入った攻守に苦しめられたライオンズだったが、難しい初戦を接点の末にものにした。

 トールスタジアムに集まった1万9519人のファンが熱狂したツアー第1戦。次戦は6月7日、ブルーズとの試合がオークランドのイーデンパークで開催される。熱狂はオールブラックスとの第3テストがおこなわれる7月3日まで続く。