元ハム&鷹のマルティネス「ツルオカさんとカイさんのおかげ」 ダルビッシュ有投手が所属するパドレスが14日(日本時間15日…
元ハム&鷹のマルティネス「ツルオカさんとカイさんのおかげ」
ダルビッシュ有投手が所属するパドレスが14日(日本時間15日)、本拠地ペトコ・パークで行われたドジャースとの地区シリーズ第3戦を2-1で逃げ切った。対戦成績を2勝1敗として、1998年以来24年ぶりとなるリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。【サンディエゴ=木崎英夫】
ロサンゼルスから場所を移し、サンディエゴで行われた第3戦は、8日(同9日)のメッツとのワイルドカード(WC)シリーズ第2戦に登板し、制球を乱し6四球を与え4回途中で降板したブレイク・スネルが6回途中1失点と好投。ここから盤石の投手リレーで接戦を制した。
パドレスの勝利の方程式で、日本のプロ野球で学び輝きを増した元ソフトバンクのニック・マルティネスと昨年まで阪神に在籍したロベルト・スアレスがともに“解”になっている。この日はマルティネスが2番手、スアレスが4番手で登板。ともに無失点で責任を果たした。
試合後、好調の要因をマルティネスに聞くと、こんな答えが返ってきた。
「日本で多くを学んだから今の僕がいる。打席で打者が何を考えているかを考えるようになって自分のゲームプランに深みが増した。それは日ハム時代のシンヤ・ツルオカさんと昨年ソフトバンクで組んだタクヤ・カイさんのおかげ」
最初に在籍した日ハムは「投げることへの情熱を注ぎこんでくれたんだ」
日ハム時代(2018年-2020年)は鶴岡慎也と、ソフトバンク(2021年)では甲斐拓也とバッテリーを組み、学んだ配球と組み立てはハイレベルなメジャーで大きな助けになっていると実感している。それだけではない。マルティネスは「日本での野球が失いかけていた情熱と意欲を取り戻してくれた」と明かす。
2014年にレンジャーズでメジャーデビューを果たし4年間在籍。しかし後半の2年はマイナーへの降格を経験。気持ちは萎え「好奇心」もしぼみかけていたという。「今の自分」を確立するきっかけを作ってくれたのがファイターズだった。
「僕を信じて、先発投手として契約してくれたことがとてもうれしかった。ファイターズが投げることへの情熱を注ぎこんでくれたんだ。マウンドに立つ意欲もそして投げることへの好奇心もそこから膨らんでいった。内面が充実しないでプレーはできやしない。本当に感謝してもしきれない」
第3戦を前にした会見終了後、パドレスのボブ・メルビン監督に率直な思いを聞いた。
「春のキャンプから先発で頑張ってくれた。クレビンジャーの復帰でシーズン後半戦からは先発ローテ6人制を解き、ロングリリーフもできるニックに後ろに回ってもらったが、重要な役割のその場所を彼は自分でつかみ取ったんだ。新たな持ち場を得るために相当な努力をしている」
メルビン監督「彼(スアレス)は我々の思いを形にしてくれた」
話は、米球界未経験のスアレスにも及んだ。
「正直なところ、スアレスは未知数だった。これまでここで投げたことがなかったわけだから。でも、私も含め首脳陣は、今のような投手になって欲しいと願っていたし、そうなるだろうという思いが初めからあった。あれだけの速い球を投げ、切れのいい変化球を持った非常に能力の高い投手なのだから。彼はまさに我々の思いを形にしてくれたんだ」
この日、1点リードの8回を任されたスアレスは、先頭のトレイ・ターナーに遊撃内野安打を許したが、4番スミスの打席で2度目に入れた一塁牽制は、ビデオ判定に持ち込まれるほどの絶妙なタイミングだった。この1投で、ターナーはスタートを切れなくなった。
マルティネスに水を向けると、投内連係やバント処理そして素早い牽制動作を練習で反復する「日本で磨いた技術の賜物」と付け加えうなずいた。
ドジャースとの地区シリーズで無失点を12回2/3へと伸ばしたパドレスの救援陣には、日本で多くを学んだニコラス・アンドレス・マルティネスと、ロベルト・アレクサンダー・スアレスがいる――。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)