米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第2日 日本開催の米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第2日が14日、アコーディア習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われた。29位で出た中島啓太(フリー)は、9バーディー、2ボ…

米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第2日

 日本開催の米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第2日が14日、アコーディア習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われた。29位で出た中島啓太(フリー)は、9バーディー、2ボギーの63で通算7アンダーとし、首位に3打差の5位に浮上した。大会前はショットの不調を口にしていたが、JGA(日本ゴルフ協会)ナショナルチーム時代から師事するガレス・ジョーンズコーチから「プロならそれでもスコアを作れ」の言葉を受け、マネジメント力とパット力で存在感を見せつけた。

 最終18番パー5。8メートルのイーグルパットは外れたが、楽々とバーディーを奪った。首位のアンドリュー・パットナム、リッキー・ファウラーとは3打差、日本勢最高の5位でホールアウト。同組のデービス・ライリー、カート・キタヤマ(いずれも米国)と挨拶を交わした中島は、ギャラリーから「ナイスラウンド、明日も頑張って」と声を掛けられ、頬を緩めた。

「いいプレーができて良かったです。スタートでショットを曲げましたが、パーオンを続けてリズムを戻せました」

 大会前日会見では「ずっとスイングの調子が悪くて悔しいです」と話していた。復調のきっかけをつかめず、ジョーンズコーチに相談したが、「プロになったのだから、それでもスコアを作りなさい」と突き放されていたことも明かしていた。初日は70のイーブンパー。この日は「外してはいけないことを意識したコースマネジメント」と「好調なパット」を武器にスコアを作り上げた。

「スイングの調子は悪いままですが、10メートルが2度、6メートルが1度という感じで長いパットが入ってくれました。あとは、PGA(米ツアー)のフィールドにいることを意識し、強い気持ちを持ち続けました」

 中島はアマチュア世界ランク1位から今年9月にプロ転向したばかり。2018年のアジア大会で日本男子では20年ぶりの金メダルを獲得。20年11月に世界アマチュアランキング1位になると、21年日本アマチュア選手権を制し、同年9月の国内男子ツアー・パナソニックオープンで史上5人目のアマチュア優勝を果たした。

 さらに同11月、アジアパシフィックアマチュア選手権を制して、松山英樹、金谷拓実に次ぐ快挙を達成した。今年1月の米ツアー・ソニーオープンにも出場したほか、海外メジャーのマスターズ、全米オープン、全英オープンにも参戦。だが、どれも満足な結果は残せなかった。特にソニーオープンでは、第2日を終えて5位につけながら、第3日にスコアを伸ばせずに39位に後退。結局、41位で大会を終えており、この日は「もう、同じような経験はしたくないです」と振り返った。

 残り2日。中島は「この雰囲気を楽しみながら、ベストなプレーを追い求めたい」と前を見据えた。日本にいながら世界の猛者と戦えるフィールドで、22歳の若武者は今の全てを出し切る決意だ。(THE ANSWER編集部)