今季のJ1リーグは12日にも決まる可能性があったが、その持ち越しに一役買った「恩返し」のプレーがあった。それをまるでゴ…
今季のJ1リーグは12日にも決まる可能性があったが、その持ち越しに一役買った「恩返し」のプレーがあった。それをまるでゴール裏から見たかのようなアングルの動画に、各チームのファンが歓喜と感謝の声を上げている。
横浜F・マリノスは12日、ホームの日産スタジアムで延期されていたジュビロ磐田とのJ1第27節を戦った。同時刻に京都サンガF.C.とのJ1第25節を戦う2位の川崎フロンターレが引き分け以下に終わるという条件がついていたものの、勝てば3年ぶりのタイトル奪還が決まる一戦だった。
試合はホームの横浜FMが優勢に試合を進める。ほぼ磐田陣内だけでプレーを続けたが、なかなかゴールを奪うには至らない。しっかりと守る磐田を前に、スペースがないという難しさもあっただろう。
それでも後半11分には、前半から何度も奪っていたCKで絶好機をつくり出す。永戸勝也が送ったボールに、ニアサイドでレオ・セアラが合わせる。ファーサイドへと軌道を変えたボールはGKが伸ばした手の先へと飛んでいき、ついに試合が動かに見えた。
だが、「最後の壁」があった。しっかりとライン上に立っていた鈴木雄斗である。左足で踏ん張り、オーバーヘッドのような体勢ながら、しっかりとボールをとらえる。鈴木のクリアで、磐田が難を逃れた。
磐田としても、勝たなければいけない一戦だった。最下位としてこの試合に入っており、J1残留のためには勝利が必要だった。鈴木のプレーにもその気迫が感じられ、必死の思いが、後半39分のルーキー古川陽介による決勝点につながった。
Jリーグはツイッターの公式アカウントで、別アングルでとらえた鈴木のクリアシーンを公開した。磐田のファンからすれば、まさに選手たちの背中を押すゴール裏からの映像である。
■「ラルフの恩返し!えらい!」
鈴木の好プレーがしっかりと映った動画の投稿に、ファンも歓喜している。
「これがあったから、今日の結果に繋がった!!」
「まじ感動しました」
「まじスーパー最高」
「ラルフ最高」
賛辞が続く一方で、目立った言葉がある。
「ラルフの恩返し!えらい!」
「こういった形で恩返ししてくれるなんて…!!」
「ラルフ」というのは、6つのクラブを渡り歩いてきた鈴木が、チーム内に同じ「ゆうと」がいるとして、クリスチャンネームの「ラルフ」で知られる日本テレビの鈴木崇人アナウンサーにちなんで与えられた愛称だった。そのチームというのが、逆転優勝を狙っている川崎。川崎での1年半では、多くの出番を得たとは言えなかったが、数年を経て大きな恩返しとなった。
また、鈴木はジュニアユースからユースまで、横浜FMのアカデミーに所属していた。対戦相手となった古巣にとっても、成長を見せた”手痛い恩返し”となったようだ。
J1優勝争いは、勝点2差で競う首位の横浜FMと2位の川崎に絞られている。また、磐田は3試合を残し、J1参入プレーオフ出場の16位まで勝点5差、J1残留となる15位までは6ポイント差となっている。