有明アリーナで井上尚弥VSバトラー ボクシングのWBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、12月13日に東京・有明アリーナでWBO世界同級王者・ポール・バトラー(英国)と4団体王座統一戦を行うと正…

有明アリーナで井上尚弥VSバトラー

 ボクシングのWBAスーパー&IBF&WBC世界バンタム級3団体統一王者・井上尚弥(大橋)が13日、12月13日に東京・有明アリーナでWBO世界同級王者・ポール・バトラー(英国)と4団体王座統一戦を行うと正式発表した。神奈川・横浜市内のホテルで「NTTドコモ Presents PXB WORLD SPIRITS」の会見に出席。勝てばアジア人初の4団体統一を果たすが、実は世界初の記録が2つかかっている。戦績は29歳の井上が23勝(20KO)、33歳のバトラーが34勝(15KO)2敗。

 長いボクシング史でも世界で過去8人しかいない4団体統一王者。バーナード・ホプキンス、カネロことサウル・アルバレス、テレンス・クロフォードなど名だたる最強ボクサーたちのみが手にしてきた肩書きだ。しかし、そんな8人をも超える記録が井上にはかかっている。

 井上は2018年5月のジェイミー・マクドネル戦でバンタム級デビュー。WBA王座を奪うと、19年5月にエマヌエル・ロドリゲスからIBF王座を奪取した。今年6月にはノニト・ドネアからWBC王座を奪取。他団体王者から一つずつベルトを奪い、すべてがKO勝ちだった。

 一方、過去の8人は1試合で一気に2つ以上のベルトを奪った試合、世界ランカー同士の王座決定戦で勝った試合も含まれている。4人の王者から1本ずつベルトを奪った選手はいない。しかも、判定勝ちもあり、井上のように全KOではなかった。

 この日、全てKOなら世界初となることを聞かされた井上は、「そこに関してはこだわりはないけど、バトラーに判定勝ちとは考えていない。必然的にそうなる」と当然のKO宣言。大橋会長は「全てKOでタイトル奪取は大変偉業。WBA、IBF、WBCと3つKO。4つ目が難しいと思っていたところで実現した。KOで勝てば4戦パーフェクト。期待しかない」と力を込めた。

 また次戦以降は1つ上のスーパーバンタム級に転向する可能性も。同級のWBAスーパー&IBF王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、WBC&WBO王者スティーブン・フルトン(米国)の両王者への挑戦を目指すことになるが、2階級で4団体統一を成し遂げた選手はいない。井上は「まだまだ上を目指しているので、ここがゴールではなく通過点。この先のキャリアの中の一戦だと思う」と事もなげに語った。(THE ANSWER編集部)