【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・10/8サウジアラビアロイヤルC(GIII・東京・芝1600m) グラニットの大逃げを2番手で追走したドルチェモアが、直線でグングン差を詰めてゴール前で…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・10/8サウジアラビアロイヤルC(GIII・東京・芝1600m)

 グラニットの大逃げを2番手で追走したドルチェモアが、直線でグングン差を詰めてゴール前でとらえました。これで2戦2勝。

 ルーラーシップ産駒は古馬になって本領を発揮するので、2歳戦を得意としているわけではなく、これまでにデビューした7世代で2歳重賞を勝ったのは、本馬を含めて2頭しかいません(もう1頭は京都2歳Sを勝ったワンダフルタウン)。母アユサンが桜花賞馬で、早めに完成するタイプであることも追い風となったのではないかと思います。

 アユサンの仔はこれまで4頭デビューし、3頭が勝ち上がっています。そのうちの1頭エンギダルマはスプリングSで4着と好走しました。

 同馬はドルチェモアの全兄です。本馬と同じ「ルーラーシップ×ディープインパクト」の組み合わせからは、前述のワンダフルタウン(青葉賞、京都2歳S)のほかにキセキ(菊花賞)、エヒト(七夕賞)などコンスタントに活躍馬が出ています。

◆今週の血統注目馬は?

・10/16オクトーバーS(OP・東京・芝2000m)
 東京芝2000mと相性のいい種牡馬はモーリス。連対率43.3%は、2012年以降、当コースで産駒が20走以上した55頭の種牡馬のなかで第1位。2位ロードカナロアが28.1%なので飛び抜けたトップです。

 登録馬トゥーフェイスは3勝クラスを勝ったばかりですが、東京芝で全4勝を挙げているコース巧者。6月以来の実戦なので状態面のチェックは重要で、問題なければ好勝負に持ち込めるでしょう。