世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23ーズンがスタートです!(Photo:legavolley.it)※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター…

世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAの模様をゲームラウンドごとにお届けする『WEEKLY SERIE A』。2022/23ーズンがスタートです!

(Photo:legavolley.it)

※ポジション表記/OH …アウトサイドヒッター、OP…オポジット、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ、C…コーチ

 

 

■フルセットの激闘制してパドヴァが開幕戦アップセット! MVPは髙橋藍

[MATCH OF THE ROUND]

◆《第1節》パドヴァ 3–2 モデナ

(25-22,16-25,25-17,23-25,15-11)〔現地10/1〕

 開幕週から熱いカードが続出した2022/23シーズン。なかでも衝撃だったのが、パドヴァvs.モデナだ。ホームのパドヴァはOPドゥシャン・ペトコビッチ(セルビア)、OHアスパルフ・アスパルホフ(ブルガリア)らの今季新加入のアタッカー陣が得点を重ね、第1セットでは21-22から4連続得点をあげて先取する。第2セットは大差で落としたものの、第3セットはMBフェデリコ・クロサト(イタリア)を中心に計5本のブロックシャットを決めて、勝利に王手をかける。

 

 だが、第4セットはモデナのOPアディス・ラグンジラ(トルコ)が決定的な仕事を果たし、フルセットに持ち込まれる展開に。それでも最終第5セットでは、そのラグンジラの強打をOH髙橋藍(日本)が拾い上げるなど、パドヴァの流れとなる。劣勢となったモデナはOHトマッソ・リナルディ(イタリア)のスパイクミスに対して、たびたびビデオチャレンジを要求も、判定は覆らず。マッチポイントから最後はペトコビッチが決めきり、パドヴァがトップ4から金星を奪った。

 

<パドヴァのブロックで中心となったクロサト(右端)>

 

 パドヴァはペトコビッチが両チーム通して最多27得点、17得点と続いた髙橋が試合のMVPに選出された。Sダビデ・サイッタ(イタリア)は「チームとして戦うことで、今日のような結果を出すことができます。私たちは全力を尽くしました。シーズンは長いですが、好スタートが切れました」と喜んだ。

 

*****

◆《第1節》ペルージャ 3–0 モンツァ

(25-19,25-21,25-18)〔現地10/2〕

 ペルージャはエースOHウィルフレド・レオン(ポーランド)がオフシーズンはケガのリハビリに充てたとあって、開幕戦はベンチに控える。それでもOPカミル・リキリチ(ルクセンブルク)が4本のサービスエースを含む最多16得点、新加入のOHカミル・セメニウク(ポーランド)が10得点と続き、快勝を収めた。

<12得点をあげたペルージャのOHオレイ・プロトニスキ(ウクライナ/右端)がMVPに>

 

◆《第1節》トレンティーノ 3–1 シエナ

(25-16,25-21,23-25,25-17)〔現地10/2〕

 開幕戦からエンジン全開。38歳で今シーズンを迎えたトレンティーノのOHマテイ・カジースキ(ブルガリア)はさっそく5本のサービスエースを含む26得点。これはチームメートでイタリア代表のエースアタッカー、OHアレッサンドロ・ミキエレット(イタリア)の22得点を上回る。白星発進以上に、衝撃のパフォーマンスを披露した。

<カジースキ(左端)がどっしりと構え、充実の陣容でスクデット獲得を目指す>

 

◆《第1節》チステルナ 3–0 ミラノ

(25-22,25-19,25-23)〔現地10/2〕

 開幕戦から完成度の高さを見せたのはアウェーのチステルナ。サービスエースこそ計2本と少なかったものの、効果的なサーブでミラノのサーブレシーブを崩し、試合を通して計11本のブロックシャットを浴びせてストレート勝ちを収める。OPペータル・ディルリッチ(クロアチア)が16得点をあげてMVPに輝いた。

<チステルナのOHマルコ・セドラチェク(クロアチア/中央)は全身で喜びを表現>

 

◆《第1節》ヴェローナ 3–2 ピアチェンツァ

(25-20,23-25,23-25,25-20,24-22)〔現地10/2〕

 フルセットにもつれた一戦は最終第5セット開始時から、ホームのピアチェンツァがOHフランチェスコ・レチネ(イタリア)をOHルカ・バシック(フランス)に、対するヴェローナがOHノーモリ―・ケイタ(マリ)をOHジョン・ペリン(カナダ)に代えて、勝利の一手を繰り出す。20点台に到達するジュースを制したのは…、ヴェローナ。最後までトスを上げ切ったSルカ・スピリト(イタリア)がMVPに選ばれた。

<ピアチェンツァのSアントワーヌ・ブリザール(フランス/右から3番目)は積極果敢にゲームメークを図ったが…>

 

◆《第1節》ルーベ 3–0 ターラント

(25-23,25-23,25-21)〔現地10/1〕

 昨季王者のルーベは、OHマッティア・ボットロ(イタリア)やMBバルテレミ・シネニエズ(フランス)ら新加入選手に連係ミスなどまだ不安は見られたものの、OHイバン・ザイツェフ(イタリア)が中心となってターラントにストレート勝ちを収めた。

<終わってみれば、ルーベ(コート奥)の横綱相撲だった>

 

《イタリア・セリエA レギュラーシーズン》

==順位表/第1節終了時点==

1 ペルージャ 3pt(1勝0敗)

2 チステルナ 3pt(1勝0敗)

3 ルーベ 3pt(1勝0敗)

4 トレンティーノ 3pt(1勝0敗)

5 ヴェローナ 2pt(1勝0敗)

6 パドヴァ 2pt(1勝0敗)

7 モデナ 1pt(0勝1敗)

8 ピアチェンツァ 1pt(0勝1敗)

9 シエナ 0pt(0勝1敗)

10 ターラント 0pt(0勝1敗)

11 ミラノ 0pt(0勝1敗)

12 モンツァ 0pt(0勝1敗)

 

〔責任編集:GUCII(坂口功将/編集部)〕

 

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