スーパーラグビーに今季初参戦のサンウルブズ(日本)が不名誉な記録を残してしまった。南アフリカのブルームフォンテインで現地時間15日、チーターズと対戦し、17-92で惨敗した。2002年にワラターズがクルセイダーズに19-96で敗れているが…
スーパーラグビーに今季初参戦のサンウルブズ(日本)が不名誉な記録を残してしまった。南アフリカのブルームフォンテインで現地時間15日、チーターズと対戦し、17-92で惨敗した。2002年にワラターズがクルセイダーズに19-96で敗れているが、92失点はそれに次ぐ屈辱的な数字で、被14トライはワーストタイ記録。サンウルブズはこれで泥沼の7連敗となった。
第3節で1点差の接戦(31-32/3月12日、シンガポール)を演じた相手との再戦だったが、チーターズはそのとき不在だった主力選手が加わったこともあって、セットピースとブレイクダウンでサンウルブズを圧倒し、得意のランニングラグビーでも威力を見せつけ、新参チームにスーパーラグビーの厳しさを教えた。
前半3分にサンウルブズがPGで先制したが、その後はチーターズのトライラッシュ。
6分にラインアウトからモールで押し込まれると、8分にはSOトゥシ・ピシからWTBパエア ミフィポセチへのパスを相手主将のCTBフランソワ・フェンターにインターセプトされ、独走を許した。14分には防御裏に転がそうとしたSOピシのキックをブロックされてからピンチとなり、チーターズにつながれトライを奪われた。17分にはオフロードパスから攻略され連続失点。20分にはラインアウトをスチールされてから5本目のトライを奪われた。
23分にはサンウルブズが敵陣22メートルライン近くでラインアウトとなったが、ノットストレートで好機を逃し、直後のスクラムで反則。そして逆に、チーターズにセットピースから得点された。
サンウルブズの過去6試合のラインアウト成功率は76.2%で全18チーム中ワーストだったが、この試合でも改善の兆しは見られず、32分にも敵陣でのラインアウトで呼吸が合わずにボールを相手に渡し、ハイパントからあっさりトライを奪われた。
3-45で迎えた後半もチーターズが先にトライを挙げ、45分(後半5分)にもサンウルブズのボロボロの防御網に穴が開いた。
サンウルブズは47分と59分に、PKからの速攻でCTBデレック・カーペンターとWTBパエアがスコアラーとなったが、日本からのビジターがゴールラインを割ったのはこれだけ。
その後、パスの乱れやブレイクダウンでのターンオーバーなどからチーターズに5トライを追加され、大敗を喫した。
「ここから立ち直るのはすごく大変だと思うんですけど、しっかりとチーム一丸となって、次の試合が一週間後にまたあるので、チームを立て直して次の試合に臨みたい」と試合後のテレビインタビューで語ったサンウルブズ主将のHO堀江翔太。そして、熊本で起こった地震についても言及し、「僕たちに(いま)できることはラグビー。この試合に勝って勇気を与えることはできなかったですけど、毎試合、熊本の人たちが何かを感じるような試合をしたいと思っています」と力強く語った。
サンウルブズの南ア遠征はいったん終了し、次週は東京・秩父宮ラグビー場に戻って、同じ新参チームのジャガーズ(アルゼンチン)と対戦する。