10年ぶりにワールドラグビーセブンズシリーズに復活したシンガポールセブンズが16日に開幕し、ワイルドカードチームとして参加した男子セブンズ日本代表はプールDの初戦でウェールズを26-19で下したものの、続くオーストラリア戦に12-17と惜…

 10年ぶりにワールドラグビーセブンズシリーズに復活したシンガポールセブンズが16日に開幕し、ワイルドカードチームとして参加した男子セブンズ日本代表はプールDの初戦でウェールズを26-19で下したものの、続くオーストラリア戦に12-17と惜敗し、最終戦では同組2連勝だったアルゼンチンにも健闘したが21-21で引き分け、惜しくもベスト8入りを逃した。

 それでも、先週末に香港で来季コアチーム昇格を決めた日本は、世界のトップ15と対等に戦える力があることを証明した。
 ウェールズ戦は前半1分過ぎ、羽野一志が果敢に左サイドを突いたあと前方へ大きく蹴り、レメキ ロマノ ラヴァがチェイスに勝って先制。4分に追いつかれたものの、前半終了前、レメキが左タッチライン沿いで粘ってインサイドにいたトゥキリ ロテにつなぎ、14-7とリードして折り返した。
 後半早々に失点したが、リスタート後にキックを使って敵陣深くに入り、ブレイクダウンでターンオーバーして坂井克行のトライが生まれた。4分過ぎにも辛抱強くつないでリードを広げ、白星発進となった。

 オーストラリア戦は相手に先制されたが、前半4分、ラインアウトジャンパーからボールをもらった合谷和弘がギャップをすり抜けゴールに持ち込み、コンバージョンも決まって逆転した。
 しかし6分、オーストラリアのパワフルランナーにディフェンスを破られ80メートル独走を許す。食らいつきたい日本は前半終了前、福岡堅樹が自陣22メートルラインから持ち前のスピードを発揮しゴール左隅に飛び込んだが、寸前にタッチライン外に出ていたと判定され、トライは認められなかった。
 それでも後半2分、豊島翔平がロングキックを放ち、後藤輝也が走り勝ってインゴールで押さえ、同点に追いつく。
 今季ランキング4位のオーストラリアから金星獲得の期待が高まった日本。が、5分、ディフェンスが甘くなって相手に勝ち越しを許し、ラストアタックも実らず惜敗となった。

 アルゼンチンはディフェンスのプレッシャーが厳しい相手だったが、前半終了前にレメキがゲインし、副島亀里 ララボウ ラティアナラにつないで7-7の同点で折り返した。
 後半早々にアルゼンチンの選手がシンビンとなり、数的有利となった日本はこの好機にきっちり得点してリードする。
 しかし後半5分、アルゼンチンがキック&チェイスで同点につながるトライを獲得。さらにリスタートで自陣深くに蹴りこまれた日本は、パスをインターセプトされ、7点を追う立場になってしまった。
 それでも、日本はしぶとい挑戦者であり、ゲーム再開のキックオフボールをレシーブしたトゥキリが自陣深くから抜け出し、フェイントを使って80メートル以上走り切ると、合谷がゴールキックも決めて同点とする。
 しかし、ラストワンプレーはあったが逆転勝利には一歩届かず、直後のプールD最終戦でオーストラリアがウェールズを下して2勝目を挙げたため、1勝1分1敗の日本はカップ準々決勝進出とはならなかった。

 大会最終日の17日、日本は9位以下のボウルトーナメントに臨み、同準々決勝でポルトガルと対戦する。