「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(4月18〜24日/ATP500)の本戦初日に当たる18日、スペイン・バルセロナで恒例の開幕イベントが行われ、昨年の優勝者で第2シードの錦織圭(日清食品)と第1シードのラファエル・ナダ…
「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(4月18〜24日/ATP500)の本戦初日に当たる18日、スペイン・バルセロナで恒例の開幕イベントが行われ、昨年の優勝者で第2シードの錦織圭(日清食品)と第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)が、バルセロナを見下ろす有名なティビダボの丘の上でミニテニスをプレーした。
ティビダボは、ラ・シエラ・デ・コルセローラ自然公園の中でもっとも高い丘で(標高512m)、頂上にサグラット・コール教会や遊園地を頂く、絶景で有名な観光名所。この開幕イベントは、サグラダ・ファミリアやユネスコの世界遺産サン・パウ病院など、毎年違ったバルセロナの歴史的名所を巡って行われている。
錦織とナダルは、バルセロナの絶景を背にしてのミニテニスと、教会前の写真撮影のあと、メディアの質問に答えた。
錦織は「モンテカルロの決勝を少し見たが、ラファはすごく調子がいいようだ。僕は遅かれ早かれ、彼は本来のレベルに戻るだろうと思っていた。常にハードな練習を積み続けているから。彼は今、素晴らしいテニスをしている」とした上で、「僕も昨年より、いいプレーヤーになったと思う。バルセロナは僕のお気に入りの大会。多くのスペイン選手と非常に好調なラファの出ている、クレーでもっとも厳しいATP500の大会だが、ふたたびこの大会で優勝を目指したい」とコメントした。「もしラファと決勝で対戦することになったら、すごく厳しい戦いになるだろうが、素晴らしい一週間になると信じている」と続けた。
一方、昨年のこの時期、ひどい不振に苦しんでいたナダルは、前日にモンテカルロ・オープンで優勝を遂げ、ふたたびクレーの王者に返り咲いたばかり。 「モンテカルロでのプレーをすごくうれしく思う。一週間を通し、とても高いレベルでプレーすることができた。(優勝した)昨日は本当に素晴らしい日であり、今季もっとも重要な勝利のひとつだった。勝利の鍵は主導権を握ること。苦しいポイントもあったが、すべてはうまくいき、不安なくプレーすることができた」という言葉で、満足感と復活の手応えを口にした。
この日は本戦1回戦が行われたが、錦織の初戦の相手が決まる、ティーモ・デ バッカー(オランダ)とエリアス・ウマー(スウェーデン)の対戦は行われなかったため、錦織の初戦となる2回戦は20日(水)となる予定。ナダルの初戦も同日予定。
過去、このバルセロナで3連覇を遂げたのは、マッツ・ビランデル(スウェーデン)とナダルの2人だけだ。ビランデルは1982年から84年に3連覇、ナダルは2005年から09年の5連覇と2011年から13年の3連覇で合計8度の優勝。そのあとの2014、15年に錦織が優勝している。
(テニスマガジン/ライター◎木村かや子、構成◎編集部)