ジ・アスレチックのサム・ブラム記者「両者にとって非常に賢い動き」 エンゼルスは1日(日本時間2日)、大谷翔平投手と年俸3…

ジ・アスレチックのサム・ブラム記者「両者にとって非常に賢い動き」

 エンゼルスは1日(日本時間2日)、大谷翔平投手と年俸3000万ドル(約43億4000万円)の1年契約で合意に達したと発表した。日本人メジャー最高額で、年俸調停権を持つ選手では史上最高額。地元メディアはどのように受け止めたのか。

 年俸調停権を持つ選手がシーズン終了直前に年俸調停を回避して大型契約の合意に至るのは異例だ。それでも、米メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者は「両者にとって非常にスマート(賢い)な動き。特にエンゼルスにとって賢い動きだ」と評価した。理由は球団が身売り問題を抱えているからだ。

「ショウヘイのコストがいくらになるか分かった。球団を売る時は選手にいくらかかるか金額を知りたいものだ。その点で、ショウヘイの年俸調停は大きなクエスチョンマークがあったからね」

 それだけではない。エンゼルスと大谷との関係性だ。前例のない二刀流選手の契約。年俸調停となれば、オフに膨大な時間を取られる。

「年俸調停はケンカ腰になることがある。これでそれがなくなる。平穏な気持ちを持てるというのは両者にとっていいことだ。また、もしチームがトレードしたいと思っているなら、よりやりやすくなるだろう。トレードすると思っているわけではないが、もしやるとなると簡単になるだろう。同じ理由だ。選手のコストが分かるからね」

2023年オフにFAに「ショウヘイはもっともらうだろう」

 これまで年俸調停権を持つ選手の1年契約では最高額だったムーキー・ベッツ外野手は2020年1月にレッドソックスと年俸2700万ドルで合意。しかし、その1か月後にドジャースへ大型トレードで移籍した。だが、今回の大谷とケースは異なるという。

「トレードはなさそうだと思っている。トレードの可能性を排除するわけではなく、(新年俸決定で)むしろより容易なものにするが、トレードされるとは思わない」

「トレード期限の時にトレードしなかったのと同じ理由だ。球団を売却するにあたってはショウヘイを残しておきたい。どんな新オーナーにとっても彼の価値は非常に大きい。そして新オーナーは買収後にショウヘイに残留してもらうように説得を試みるだろう。トレードされると私が思うか? ノー。トレードの可能性がなくなったか? これもノーだ」

 2023年オフにFAとなり、30球団と交渉可能に。契約は“青天井”となる。

「FAになれば、ショウヘイはもっともらうだろう。年俸調停の動きとFAの動きは大きく異なる。30球団が払いたいと思うだけの額を払う。FAなら1年で4500万~5000万ドル(約65億~72億円)はいくだろう。もし来年もいいシーズンを送ればね。怪我せずに、このレベルの活躍ができれば、球団は喜んで払うだろう」

 ロサンゼルス・タイムズ紙のエンゼルス番サラ・バレンズエラ記者も「オオタニがどんな選手かを考えれば、かなり安いように思えます。しかし、年俸調停を回避した選手の契約と考えれば、かなり高いですね。ベストプライスは分かりません」と苦笑いを浮かべた。二刀流・大谷翔平の“ホントの価値”は来オフになってからと言えるだろう。(小谷真弥 / Masaya Kotani)