世界卓球団体戦 世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が30日、中国・成都で開幕し、女子グループリーグ初戦に臨んだ世界ランク2位の日本は、同30位のスロバキアに3-0で白星発進した。世界ランク6位のエース・伊藤美誠(スターツ)…

世界卓球団体戦

 世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が30日、中国・成都で開幕し、女子グループリーグ初戦に臨んだ世界ランク2位の日本は、同30位のスロバキアに3-0で白星発進した。世界ランク6位のエース・伊藤美誠(スターツ)は、3-1で勝利に貢献。20歳・長崎美柚、18歳・木原美悠の“世界卓球デビュー”コンビを引っ張った。ネット上では試合直前に食べていた「干し芋」が話題に。試合後、取材エリアで理由を明かした。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

 伊藤はしっかりと勝ち切った。どんな選手も初戦で硬さがあるのは普通のこと。それでも、ゲームカウント3-1で勝利した木原からバトンを受け、第2試合で世界ランク178位のラボショバーを迎え撃った。

 第1ゲーム(G)は0-4とリードされたが、多彩なボールを駆使しながら逆転。11-6で先手を取り、第2Gも11-8で連取した。第3Gは相手のサーブに苦しむなど4-11で落としたが、第4Gは相手に空振りさせるほど変化するサーブをお返し。12-10で獲り切った。ベンチに戻ると、早田ひな、佐藤瞳らメンバーとグータッチ。満面の笑みを浮かべた。

「初めて対戦した選手。打ったボールに対して、私も自由だけど、さらに自由に返してくる感じでした。本当に自分を持っているなって。ああいう選手はヨーロッパに多い。簡単に勝てるとは思っていなくて、絶対に少しずつ競るなという気持ちでやっていました。こういう試合を1戦目にやって乗り越えるのが大事。まずはしっかり勝つことができてよかったですね」

 木原は個人戦を含めても初の世界卓球。長崎は前回2018年の団体戦でメンバー入りしたが、出番はなくこの日が“デビュー戦”だった。伊藤は「緊張していたかもしれないけど、そういうふうに見えなかった」と新世代の印象を吐露。3人揃って入場する直前は、舞台裏で笑いながら喋るほど強心臓だったという。

「そうしていたらリラックスもするし、普段と変わらない会話をしていましたね。(6年前に団体戦初出場だった時の)私も緊張しなかったタイプで凄く楽しんでいた。2人とも凄く楽しめていたと思います。2人とも緊張はあまり見えないタイプ。木原選手もコートに入って緊張したと言っていたけど、入る前は『全然、大丈夫』と言っていた。楽しめているのが一番なんだなって思いました」

ネットで「もぐもぐしてたw」と注目の的に

 一方、伊藤の行動がファンので話題を集めていた。第1試合で木原が戦っていた時。テレビカメラに干し芋を食べる様子が映し出された。ツイッターでは「伊藤美誠ちゃん干し芋食べてるw」「もぐもぐしてたw」「干し芋食べてる流行りそう!!」と注目の的に。本人は理由について笑いながら明かした。

「キハミユ(木原美悠)の試合の間ですね。普段はおにぎりなので、おにぎり半分を更衣室のところで食べたんです。その後、ちょっとお腹が空いていたので干し芋を食べました。いや、別にあれ(深い意図)はないです(笑)。ただ、お芋ってお腹も少し膨れるし、短期間でパッと入るもの。脂が少ないものが食べたいと思ったので、おにぎりとお芋は脂も少ないし、お腹にも溜まるので。ちょうどお芋があったのでお母さんにもらいました」

 試合時に食べるのは珍しいが、それ以外の時は小腹が空いた時によく食べるという。2個だけ食べるつもりでいたが、母・美乃りさんから受け取り、「2個とか言いながら全部食べちゃいました(笑)。全部で4つくらい。一袋ペロリ。全農(全国農協食品株式会社)さんのです」と笑った。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、4年ぶりの開催となる世界最強国決定戦。日本は石川佳純、平野美宇が代表から外れ、平均年齢21歳の若いチームとなった。東京五輪金銀銅メダリストの伊藤の経験は不可欠だ。次戦は2日に世界ランク19位のポーランドと対戦。中国の5連覇阻止へ。「このチームならいけると思います」。実力とチームワークを兼ね備えたメンバーで新時代を築く。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)