立大は25日、東京六大学野球秋季リーグの慶大1回戦に0-0で引き分けた。先発した池田陽佑投手(3年)は9回を投げ無失点。勝ち星こそ付かなったが、リーグ戦初完投。溝口智成監督も「危なげないピッチング。素晴らしかったと思います」と褒め称えた。

 140キロ後半の直球と変化球のコンビネーションで、6安打を許しながらも、スコアボードに0を並べた。池田も「自分の思ったところにもボールはいっていましたし、キレもありました」と納得顔。1~3回はいずれも得点圏に走者を背負うも、ボールに手応えを感じていた。「クイックでも球威が落ちなかった。序盤から長くはいけるなと感じていました」と調子の良さを感じていた。

 4月17日の法大2回戦以来のリーグ戦の先発マウンドで、堂々のピッチングを披露した。慶大・堀井哲也監督も「池田君が非常によかった。もちろん対策もしましたが点が取れなかった」と振り返った。

9回無失点と好投し、笑顔を見せる池田【写真:中戸川知世】

 高校時代は智弁和歌山で2年春から4季連続で甲子園に出場。3年時にはU-18日本代表にも選出され、佐々木朗希(ロッテ)、奥川恭伸(ヤクルト)らとともに国際大会の舞台も経験した。立大では1年からリーグ戦で登板し、2年春には継投中心のチームの中で9試合に先発するなどフル回転した。

 しかし、今春は腰を痛めた影響もあり2試合の登板に終わった。それを機に、今季に向けて無駄な球を減らそうと制球に磨きをかけた。「無駄な球を減らすのは、身体の負担にも繋がる」。この日は序盤にピンチを招くも、108球の省エネ投球で完投した。

 新球も備えた。得意のカットボールとは逆方向に曲がるツーシームだ。「最初は落ちる球を投げようと思ったら、こっち(逆方向)に落ちて。それを伸ばそうと」。磨いてきた制球力と相まって、投球の幅が一段と広がった。

 法大戦では、エースの荘司康誠投手(4年)が2戦で計7イニング7失点と苦戦。21日の2回戦では池田が4回からリリーフして勝ちに繋げた。「春は荘司さんに助けられたので、次は自分が助ける番だと思います」。帰ってきた3年生右腕が、チームを支える。

(Full-Count 上野明洸)