2011年の主将・廣畑実さんと2012年の主将・水本弦さんが対談 最近の高校野球界をけん引する大阪桐蔭高の歴代主将2人に…

2011年の主将・廣畑実さんと2012年の主将・水本弦さんが対談

 最近の高校野球界をけん引する大阪桐蔭高の歴代主将2人による対談が実現した。1人は甲子園で春夏連覇を果たした2012年の主将・水本弦さん。もう1人は、その世代よりも個の力は上と評されながら、春も夏も聖地に立てなかった2011年の主将・廣畑実さん。強いチームと勝てるチームは違うと学んだ廣畑さんは、当時の経験がユニホームを脱いだ今に生きているという。

 ともにアマチュア野球界の王道を歩み、現役を引退した。2011年に大阪桐蔭高の主将を務めた廣畑さんは亜細亜大、JR東海に進み、現在は野球塾やYouTubeで少年野球の子どもたちに技術や知識を伝えている。

 大阪桐蔭高時代は2年春に甲子園に出場したが、自身が主将となった3年は春も夏も聖地に立てなかった。同級生にはオリックスでプレーする山足達也内野手や元阪神・西田直斗さんがいた。ほかの選手も大半が社会人まで野球を続けるなど、個の能力が高い世代だったという。廣畑さんは「あれだけうまい選手が集まって、あれだけの練習をしても勝つことが難しいと、改めて野球の深さを気付かせてもらいました」と振り返る。

甲子園逃して得た教訓を小、中学生の指導に生かす廣畑さん

 選手1人1人の技術では負けない自信があっても、チームとして大阪府を制することはできない。廣畑さんは強いチームと勝てるチームは違うと知り「主将をやっていて勝てなかったことが今の人生に生きていると思います」と語る。

 廣畑さんは今、小、中学生を中心に野球が上達する方法を教えている。追い求めるのは、それぞれの選手に合った指導法や練習法。原因を考えて、解決策を導き出す。「主将として甲子園に行けなかった、プロ野球選手になれなかったといううまくいかなかった経験がなければ、今の自分はないと思います」。過去を後悔するのではなく、今に生かしている。

 廣畑さんから主将を引き継いだ水本さんは自身が主将を務めた3年時、同級生の阪神・藤浪晋太郎投手、1学年下の西武・森友哉捕手らとともに甲子園で春夏連覇を果たしている。水本さんは亜細亜大でも主将を務め、在学中は2度の日本一に貢献した。その後、東邦ガスに進み、昨年現役を退いた。大阪桐蔭高で個性の強い選手をまとめ上げ「人の気持ちを考えられるようになりました」と話す。

 名門の主将が感じたことは少年野球のチームにも共通し、子どもたちや指導者にも学びがある。