「11.1」さいたまSAでライトフライ級ダブル世界戦 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)とWBA世界同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)らが14日、都内のホテルで会見し、11月1日にさいたまスーパーアリーナで王…

「11.1」さいたまSAでライトフライ級ダブル世界戦

 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)とWBA世界同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)らが14日、都内のホテルで会見し、11月1日にさいたまスーパーアリーナで王座統一戦(Amazon プライム・ビデオで独占生配信)を行うと正式発表した。アマチュア時代に4度対戦し、プロでも公開スパーリングなどで2度拳を交えた2人。京口は相手の印象やファイトマネーについて語った。戦績は30歳の寺地が19勝(11KO)1敗、28歳の京口が16勝(11KO)。

 京口は静かに展開を口にした。アマ時代は寺地に1勝3敗。2018年12月には、後楽園ホールにて3分×2回の公開スパーで対峙した。初回はパワースタイルで押し込んだ一方、2回は左ジャブを連発され、相手の距離で戦っていた。この日は「本番のリングは本番のリング」と当時の印象はあまり関係ないとした上で、「遠い距離で強い選手。極力、自分の距離で戦いたい」と続けた。

 8度防衛していた寺地は、昨年9月に一度王座陥落した。抜群の距離感とジャブで主導権を握り、“打たせずに打つ”スタイルから接近戦にモデルチェンジ。今年3月に王座奪還を果たし、遠近どちらの距離でも戦えることを証明した。京口は寺地の変化について語る。

「アマ時代はファイタースタイルだった。こちらからすれば懐かしいとか、しっくり来る感じ。プロになってシフトした印象なので、アマ時代の関係者は同じように思っていると思う。あれで本来の姿になったのかなと」

 自身は直近2試合を米国、メキシコのアウェーで防衛し、経験を積んだ。今月は米ハワイで合宿。「海外でこれぞボクシングというものを感じた。凄い雰囲気がいい。海外で試合をした日本人は口をそろえて言う。世界のトップスターが勝つと、『自分も』と思える。客の熱、雰囲気も違う」と海外志向を深めた。

 一方、国内開催の試合では自身最大の会場となるビッグマッチだ。「日本のボクシングファンは会場で見たいと思うので、そこでできるのが嬉しい」と語る一方、オファーを受けた理由について「一番大きなのはファイトマネー。やはり統一戦に見合った金額。それは選手として求めるべきもの」と強調。「今まででもちろん一番大きな金額なのでありがたい」と感謝した。

「ジョーちゃん」と慕う辰吉丈一郎も手にしたWBC王座、京口「カッコいいですよね」

 中1から大阪帝拳ジムでボクシングを始め、元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎に指導を受けた。京口が「ジョーちゃん」と慕う間柄。寺地のWBC王座は、辰吉も巻いた日本人に馴染み深い緑色のベルトだ。「子どもの時に思い描いたベルト。カッコいいですよね。WBCのベルトを獲れるのは大きい」と刺激になっている。

 日本人同士の王座統一戦は、12年6月にWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔がWBA王者・八重樫東に判定勝ちして以来、10年ぶり2度目となる。今回の興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第3弾として独占生配信される。

【11月1日対戦カード】

◇WBC&WBAスーパー世界ライトフライ級王座統一戦
WBC王者・寺地拳四朗(BMB) VS WBAスーパー王者・京口紘人(ワタナベ)

◇WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ) VS 日本&東洋太平洋&WBOアジアパシフィック(AP)同級統一王者・岩田翔吉(帝拳)

◇スーパーフライ級10回戦
WBO世界フライ級王者・中谷潤人(M.T) VS フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)

◇WBO・APライト級タイトルマッチ
王者・吉野修一郎(三迫) VS 中谷正義(帝拳)(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)