「11.1」さいたまSAでライトフライ級ダブル世界戦 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)とWBA世界同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)らが14日、都内のホテルで会見し、11月1日にさいたまスーパーアリーナで王…

「11.1」さいたまSAでライトフライ級ダブル世界戦

 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)とWBA世界同級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)らが14日、都内のホテルで会見し、11月1日にさいたまスーパーアリーナで王座統一戦(Amazon プライム・ビデオで独占生配信)を行うと正式発表した。日本人同士の他団体王座統一戦は10年ぶり2度目。アマチュア時代から互いを知る間柄だが、会見では一度も目を合わすことなく火花を散らした。戦績は30歳の寺地が19勝(11KO)1敗、28歳の京口が16勝(11KO)。

 一度も向き合うことはなく、報道陣を通じて“口撃合戦”となった。WBC王座を8度防衛したことのある寺地と、4度防衛中の京口のビッグマッチ。アマチュア時代に4度対戦し、寺地の3勝1敗だった。プロ転向後は公開スパーなど試合以外で2度、拳を交えている。当時は控室を訪れ、2ショットを撮影したこともあるが、この日は握手もせず、会見後は別々に取材に応じた。

 先に対応した寺地は、目を合わさなかったことを振られ「バチバチな感じはある。戦うのでしょうがないですよね」と吐露。自身は終始笑顔だった一方、京口は厳しい表情だったことに「ワクワクしないんですかね」とクエスチョンマークを浮かべておどけた。京口が直近2戦を米国、メキシコでやっているため「あまり日本でやるのは興味がないのかな。海外でやりたいんかな」とチクリと指摘した。

 自身にとって過去最強の相手なのか。そんな問いには「わからない」と肯定せず、「合う合わないがありますからね。強い選手ではある。でも、4団体統一をするのは僕です」と言い切った。

 一方、直後に取材に応じた京口は「(4団体統一には)あまりこだわりはない。しないといけないと思うと空回りする。目の前に集中してきたので今があるので。次をクリアしたら次の景色が見える」と笑顔なく冷静。「上の階級を視野に入れていますし」と転向の可能性も明かした。

 寺地が4年前の公開スパーが影響することを明かした一方、京口は「14オンスでヘッドギアありでしたし、参考にならないです。本番のリングは本番のリング」と一蹴。アマ時代の戦績も「関係ない。ルールが違うので」としつつ、「ただ、負けているので、因縁はある」と燃えていた。

京口も強気「オファーをかわされていた。負けて手のひら返しをしている」

 これまで対戦を熱望していたが、寺地は連続防衛回数の日本記録(13回)を目標にしていたため、2人の距離が離れた時期も。しかし、王座陥落で記録が途絶えた寺地は、本格的に統一戦へ舵を切った。これに京口は「向こうは防衛回数にこだわって(オファーを)かわされているなと感じた。負けて手のひら返しをしましたよね」と強気に語り、報道陣の笑いを誘った。

 さらに寺地という相手に強いこだわりを持っているわけではなく、「ただのWBCのベルトを持った選手というくくり」と断言。「負けたから弱くなったわけじゃない。今までより強い選手になった。人間的にも、這い上がったという意味で確実に強くなっている」と敬意と警戒の姿勢を見せた。

 会見でも互いに上回っている部分を問われ、寺地が「自分の中では全て勝っている」と言えば、京口も「海外でここ2戦防衛している。キャリアは上回っているとは確実に思っている」とバチバチ。日本人同士の王座統一戦は、12年6月にWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔がWBA王者・八重樫東に判定勝ちして以来、10年ぶり2度目となる。今回の興行はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第3弾として独占生配信される。

【11月1日対戦カード】

◇WBC&WBAスーパー世界ライトフライ級王座統一戦
WBC王者・寺地拳四朗(BMB) VS WBAスーパー王者・京口紘人(ワタナベ)

◇WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ) VS 日本&東洋太平洋&WBOアジアパシフィック(AP)同級統一王者・岩田翔吉(帝拳)

◇スーパーフライ級10回戦
WBO世界フライ級王者・中谷潤人(M.T) VS フランシスコ・ロドリゲス(メキシコ)

◇WBO・APライト級タイトルマッチ
王者・吉野修一郎(三迫) VS 中谷正義(帝拳)(THE ANSWER編集部)