村上はここまで打率.333、53本塁打、128打点と打撃3部門でトップ 優勝マジックが点灯しているヤクルトは12日、敵地…
村上はここまで打率.333、53本塁打、128打点と打撃3部門でトップ
優勝マジックが点灯しているヤクルトは12日、敵地でのDeNA戦に1-7で敗れた。リーグ連覇に注目が集まるが、ファンが気になるのは史上最年少での3冠王に期待がかかる村上宗隆内野手だ。現在、打率、本塁打、打点でリーグトップを走る若き大砲をオリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏が分析した。
この日は、左腕の今永とエスコバーを相手に2打数無安打2四死球と快音は聞こえなかった。8回の第4打席では右太腿に死球を受け、その裏の守備から交代となり心配されるが、ここまで打率.333、53本塁打、128打点と打撃3部門でトップに君臨している。
22歳の若き大砲が見せる規格外の打撃に新井氏は「右投手より左投手から高いアベレージを残している。対左では左打者は体が開きがちになり、右肩が解けるようになるが村上にはそれがない」と指摘する。
対左投手には141打数52安打の打率.369の好成績
ここまで村上は右投手には294打数93安打の打率.316、一方で左投手からは141打数52安打の打率.369と左腕を全く苦にしていない。村上の打撃フォームは背番号が投手に見えるほどのクローズドスタンスだが「本来なら大きく踏み込むことで、インサイドの球は苦しくなる。それでも、決して右肩が開くことなく自分のスイングをできている。これを続けることができれば心配することはないと思います」と新井氏。
3冠王に必要な打撃3部門の中では、数字が下がることもある打率が一番、難しいと言われている。村上はリーグ断トツの104四球を選ぶことで打率の“急下降”を防いでいるといってもいい。
「一番難しいのはアベレージ。ホームラン=打点にはなり、必ず増えていく数字。相手が警戒すると厳しいボールもある。四球をたくさんもらえるので1日の打席数は少なく、率が下がるのも少ない。ですが、逆に言えば振る回数もヒットも少なくなる。ただ、村上は無理に打つことはせず、自分の打てるボールだけを待っている。バランスが崩されることなく自分のスイングを続けている点が率につながっている」
100四球100三振も「割り切って打席に入れているのも数字を残す要因」
100個以上の四球を得ている一方で、三振もリーグワースト4位の108個を記録している。現役時代に2000安打をマークし“三振しない男”(通算7963打席で422三振)としても名を馳せた新井氏も驚きを隠せない。
「3割バッターがどうして、そんなに三振するのか? と思う部分もありますが(笑)。私たちの時代は、三振は何も事が起きないと言われていた。ですが、時代の変化もあり今は『三振もアウトの一つ』という考え方もある。割り切って打席に入れているのも、数字を残せる要因の一つかもしれません」
シーズンは残り16試合。リーグ連覇の行方も気になるところだが、村上がどこまで成績を伸ばし、3冠王を手にするのか。期待は膨らむばかりだ。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)