■9月10日/明治安田生命J1リーグ第29節 浦和レッズ 4―1 柏レイソル(埼スタ) 浦和レッズは9月10日、埼玉スタ…

■9月10日/明治安田生命J1リーグ第29節 浦和レッズ 4―1 柏レイソル(埼スタ)

 浦和レッズは9月10日、埼玉スタジアム2002で柏レイソルと対戦した。

 9月に入ってから浦和の新型コロナウイルス感染者は急増。7日までに選手6人とスタッフ1人の陽性が確認されている。その影響もあってか、前節の鹿島アントラーズ戦からスタメンを4人変更した。

 GKには鈴木彩艶。DFラインには右から宮本優太、知念哲矢、アレクサンダー・ショルツ、そして明本考浩が8月6日の第24節以来となる左SBでの先発起用となった。CHにはいつもの岩尾憲伊藤敦樹のコンビ。2列目は右から関根貴大大久保智明、アレックス・シャルクが並び、最前線に松尾佑介が選ばれている。

 2-2の引き分けに終わった鹿島戦から1週間。リーグ2試合ぶりの勝利を目指す90分が始まった。

■圧倒的なボール保持でリードを奪う

 開始早々にホームチームが先制点を叩き込む。7分、知念からの縦パスをライン間で受けた大久保が、トラップの瞬間を狙って奪いに来た染谷悠太を華麗にかわす。そして裏に抜けた松尾へスルーパスを出すと、これをペナルティエリア左で受けた松尾がワンタッチで流し込み、リードを奪った。

 いつも左CBでプレーするショルツが右利きなのに対し、知念は左利き。その特徴を活かしたボールの持ち方と縦パスから生まれた先制点であった。本人も試合後ミックスゾーンにて、このパスについて「狙っていたところ。(自分が)左利きということは意識している」と語った。

 ここから浦和は、ほとんどの時間帯をボール保持の局面で過ごす。4-2-3-1からCHの伊藤とトップ下の大久保をIHに据えた4-3-3に可変。岩尾が周囲の状況を見てCB間に降りることも含めていつも通りのビルドアップを実行した。ボールを持ったときに頑なにつなぐ意思を見せた側面もあるが、そもそも緊急のロングボールを蹴らされるほどプレッシングで組織的に追い込まれる機会があまりなかったため、地上からの攻撃が続いた。

 すると24分、地を這うようなパス2本から追加点が生まれる。巧みなポジショニングで岩尾からの正確な縦パスを受けた伊藤が、裏に抜けたシャルクに鋭いスルーパス。シャルクはペナルティエリア中央からワンタッチで狙い、一旦はGK佐々木雅士に弾かれたものの、こぼれ球を自ら押し込んだ。シャルクはこれが嬉しいJ1初得点となっている。

 その後、柏レイソルはプレッシング陣形を5-3-2から5-4-1に変更。浦和の4-3-3に対してよりマークが噛み合いやすくなるよう手を打った。この変化によって浦和のチャンスは序盤よりも減ってしまい、以降はスコアに変動もなく前半が終了している。

■知念もJ1初得点

 ネルシーニョ監督の修正により、次の1点をどちらが決めるかで展開が大きく変わりそうなゲームとなった。

 そんななか、57分に得点が生まれる。揺れたのは――柏のゴールネットだった。

 浦和は右CKを獲得すると、岩尾からペナルティエリア中央でフリーになっていた明本へボールが渡る。明本はダイレクトでファーサイドに流すと、これに知念が反応。完全にフリーの状態でゴールへと蹴り込んだ。シャルクに続いて知念もJ1初得点となっている。

 その後、68~70分にかけてピンチを迎えるもGK鈴木のファインセーブで凌ぎ、時計の針を進めて行く。

 そして残り時間が少なくなってきたなか、浦和はダメ押し弾を決める。関根がペナルティエリア左からクロスを上げると、これが北爪健吾の手に当たってPKを獲得。85分、“職人”ショルツがきっちり沈めて4点差とした。

 このままクリーンシートを達成したいところだったが、89分に失点。武藤雄樹のシュートをGK鈴木が右方向に弾くも細谷真大に詰められ、得点を許してしまった。

 それでも浦和は4ゴールと大量得点での勝利を収めた。何よりも大きいのは、スターティングメンバーが数人代わっても戦術的強度を維持できたことだろう。リカルド・ロドリゲス監督も「試合に出ている選手、なかなか絡めなかった選手と、全員が良い準備ができてピッチで貢献することができる。こういったことが良いチームになる上で重要なことだと思いますし、その過程にいると思います」と語った。

 現在9位だが、まだ上位陣との試合もいくつか残っており、ここからの順位アップも十分に狙える。出場機会が少なかった選手も含め、チーム全体で歯車が噛み合っていることを示した浦和はさらなる高みを目指す。

いま一番読まれている記事を読む