日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯初日 女子ゴルフの国内メジャー・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯が8日、京都・城陽CC(6555ヤード、パー72)で開幕した。上位には、予選会を突破して出場権をつかんだ選手も名を連ねた。66で6アンダーの…

日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯初日

 女子ゴルフの国内メジャー・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯が8日、京都・城陽CC(6555ヤード、パー72)で開幕した。上位には、予選会を突破して出場権をつかんだ選手も名を連ねた。66で6アンダーの種子田香夏(たねだ・かな=QTnet)は2位。67で5アンダーの奥山友梨(おくやま・ゆうり=チェリーヒルズGC)は4位につけた。昨年6月、最終プロテストに合格したツアー初出場の奥山は、スタートから4連続バーディーで観客や大会関係者を驚かせ、種子田はプロ8年目でツアーでの自己ベストスコアをマークした。例年、プロ選手が最も多く出場できるツアー大会(今年は132人)。ワンチャンスに懸ける2人がそれぞれの思いを語った。

 奥山は1番パー5から4連続バーディーを決めた。想定外のことに胸が高鳴った。

「落ち着かなかったですし、ドキドキしました。変な感じでした」

 2000年度生まれのプラチナ世代。だが、西村優菜、吉田優利、古江彩佳らエリート選手とは違い、高卒1年目で受けたプロテストは1次予選で失敗している。

「調子が悪くてゴルフが嫌で仕方なかった。私生活から変えなければダメだと思い、地元の熊本を離れて一人暮らしを始めました」

 ネットで探した兵庫県内のチェリーヒルズGCに申し込み、研修生として寮生活をスタート。2度目のプロテストではカットライン上で合格するも、昨年はステップ・アップ・ツアー出場全4試合に予選落ちした。ツアー予選会も1次で失敗。主催者推薦出場の機会も得られず、7月に開催された今大会の予選会(関西)でトップ通過を果たし、ツアー初出場に至った。

「『出られるんだ~』という思いでした。なので、この日を楽しみにしていました。でも、意外と緊張しませんでした」

 熊本県出身で、コースには同郷の先輩が多くいる。名前の読みが同じ「ゆうり」の不動裕理については、「神様レベル」と表現。有村智恵や上田桃子にも会釈しているというが、「私のことは知らないと思いますので……」と恐縮していた。

 そんな状況での好発進。4連続バーディーの後、連続ボギーをたたくも、3バーディーを獲り返す粘り強さも発揮した。優勝なら史上初のプロ初戦でのツアーVになるが、21歳の奥山は遠慮気味に言った。

「今日は私としてはロケットスタートです。ただ、明日から心配です。優勝はできたらいいですが、いきなりはできないと思うので、できればトップ10に入りたいです」

8年目の種子田は最終18番で思い切りの良さ「いっちゃえ~」

 種子田はツアー8年目だが、今季は出場2試合でいずれも予選落ち。今大会は、7月の予選会(関西)4位で出場権をつかんだ。

「このコースは3年連続でステップ・アップ・ツアーの京都レディースで回っていますが、やっぱり、今日は(メジャー大会の設定なので)グリーンが速くてラフが深かったです。なので、パーオンすることを意識しました」

 だが、打ち上げで難関の最終18番パー4では、思い切りの良さを見せた。

「175ヤードを5番アイアンで打ちました。ギリギリに届くクラブだったので、『もう、いっちゃえ~』という感じで振りました」

 ピン右5メートルからのバーディーパットは外れたが、プロ8年目でツアーでの自己ベストスコアを2打更新。その理由を笑顔で説明した。

「今年はシャフトをプロになった当時のモデルに替えて、荒れていたドライバーショットが良くなりました。最近は、スイングを横振りから縦振りのイメージに変えたので、球が上がりやすくなりました」

 これまでショット、パットの不調にも苦しんできたが、ようやく巡ってきたチャンス。ただ、ツアーの厳しさを知るだけに「2メートル以内のパットが重要になると思っているので、しっかりパターを練習します。(第2日は)気負わずにプレーしたいです」と言った。キャディーを務める高校の同級生とともに、大舞台を楽しみ、まずは予選突破を目指す。(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)