大谷は11勝&30HR、ジャッジは51HR、ヤンキース番ホック記者「ジャッジが勝つ」 今季MVP争いの行方が混迷極める3…
大谷は11勝&30HR、ジャッジは51HR、ヤンキース番ホック記者「ジャッジが勝つ」
今季MVP争いの行方が混迷極める3連戦となった。8月29日(日本時間30日)からエンゼルス本拠地が舞台となったヤンキース3連戦(MLBはABEMAで毎日生中継)。MVP争いで一騎打ちを繰り広げるエンゼルス大谷翔平投手と、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手が互いに一歩も譲らぬ活躍で、観る者を大いに沸かせた。
大谷は第1戦で29号を放つと、第3戦では2点を追う6回に剛腕ゲリット・コール投手からセンターへ痛烈な逆転30号3ラン。これで松井秀喜氏でも届かなかった日本人初となる2年連続30号に到達する快挙を遂げた。一方のジャッジは3連戦連発とはならなかったものの、両選手とも3連戦で2本塁打ずつをマーク。“直接対決”では互いに意地を見せつけた。
歴史的なMVPバトルだ。ジャッジは51本塁打、113打点でリーグ2冠。特に本塁打は1961年ロジャー・マリスの61本塁打を塗り替える、シーズン63発ペースだ。大谷は打撃成績こそ30本塁打、82打点と及ばないが、投手として11勝&防御率2.67。176奪三振はリーグ5位と堂々の数字を残している。
混沌とするMVP争いをMLB公式サイトの担当記者は、どう見ているのか。ヤンキース番のブライアン・ホック記者、エンゼルス番のレット・ボリンジャー記者に、それぞれが担当選手を推す理由を挙げてもらった。
ホック記者「オオタニは投手としても打者としても球界屈指の選手です。しかし、ジャッジはオオタニ以上にファンタスティックなシーズンを送っています。私は彼のプレーを毎日見ていますが、ジャッジの今シーズンの活躍はとても特別なものです。私はジャッジが勝つと思っています」
ボリンジャー記者「オオタニは投打の両方を非常に高いレベルでプレーしています。投手としてはサイ・ヤング賞候補でもある。昨年よりもさらに良くなっていると思います。打者としては昨年ほどではありませんが、それでも非常にいい打者。投打を合わせれば、ショウヘイよりも価値のある選手はいないと思います」
エンゼルス番ボリンジャー記者「オオタニが投手で200K、打者で30本台後半を打てば」
MVPは全米野球記者協会(BBWAA)の在籍記者による投票で決まる。選考基準は個々の記者の見識に委ねられるが、そこで重視される傾向にあるのが「WAR」だ。セイバーメトリクスによる打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価する指標で、31日(同9月1日)終了時点で、ジャッジはメジャー1位の「7.8」。大谷はメジャー2位の「7.3」と追走する(Baseball-Referece参照)。
泣いても笑っても、残り1か月。ボリンジャー記者は「WAR」と「本塁打」アップが、大谷の連続MVP獲得に向けたキーポイントになると見ている。
「WARは大きな要素の1つです。昨年はショウヘイがトップでしたが、今年はジャッジの方が少し高い。でも、ラスト1か月で差を埋めることはできますよ。加えて、ホームランも大きな鍵となるはず。本塁打数では追いつくのが難しくても、その分、ショウヘイはいい投球を続ければMVP受賞のチャンスはあるでしょう」
具体的には、投打でどんな成績を残す必要があると考えているのだろうか。
「30本台後半のホームランを打ち、15勝、防御率3点台以下、200奪三振、さらに規定投球回の162回に届けば……。200奪三振は大きな数字になる。投票する記者たちは奪三振数が大好きですから。投手として200奪三振。打者として30本台後半のホームランを打てば、(ジャッジでも)肩を並べるのは難しいでしょう」
ここからレギュラーシーズンが終了する10月5日(同6日)まで、エンゼルスとヤンキースの直接対決はなく、ともに約30試合が残されている。東地区首位を走るヤンキースはプレーオフ進出が濃厚だが、エンゼルスは日に日に厳しさを増している。
MVPの行方に注目が集まるが、大谷にとって最優先はチームの勝利。31日(同9月1日)の試合後にジャッジとのMVP争いについて聞かれると、「もちろんモチベーションにはなります。形になるか、ならないか。プレーヤーとしては違いは出てくるかなと思うので。ただ、1試合1試合。今日もいい場面で打ったのもそうですけど、勝ちを意識して頑張っていれば、おのずと数字はついてくると思うので。一番はそこかなと思います」と前を向いた。
仮にMVPを複数回受賞することになれば、日本人初の快挙。2年連続MVPとなれば、メジャーでは2012、2013年のミゲル・カブレラ以来9年ぶりとなる。大谷か、ジャッジか――。残り1か月も白熱するMVPバトルから目が離せない。(Full-Count編集部)