「気分転換で、ちょっと先に」とスタメンに抜擢した海野だったが…■ロッテ 7ー0 ソフトバンク(1日・PayPayドーム)…

「気分転換で、ちょっと先に」とスタメンに抜擢した海野だったが…

■ロッテ 7ー0 ソフトバンク(1日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは1日、本拠地・PayPayドームで行われたロッテ戦に0-7で敗れ、3連敗となった。先発のレイが2回に井上にソロを浴びて先制点を献上。3回には2つの四球で走者を出すと、2本の適時打を浴びて3点を失った。打線はわずか4安打。増田珠内野手が1人、マルチ安打と気を吐いたものの、26イニング連続無得点、2試合連続の完封負けとなった。

 この日、ソフトバンクベンチは正捕手の甲斐拓也捕手ではなく、スタメンに海野隆司捕手を起用した。「気分転換で、ちょっと先に海野でいこうかって。レイとは2回組んでいるんでね。2点で抑えているっていうところもあるし、甲斐もちょっとここ最近疲れている」と藤本博史監督。だが、序盤で劣勢に立たされると、この捕手のところで勝負に出た。

 2回に1点、3回に3点を失い、4点ビハインドで迎えた5回だった。1死から増田が左越えの二塁打を放つと、海野に打順が巡ってきた。ここでベンチは動く。まだ5回、この日1打席しか立っていなかった海野に代えて、野村大樹内野手を代打で送った。

 野村大は2ボール2ストライクと追い込まれてから、ファウルで粘りを見せて四球を選んで起用に応えた。ただ、このチャンスで三森大貴内野手、野村勇内野手がロッテ先発の美馬学投手の前に連続三振。この日あった数少ないチャンスで得点を奪うことができなかった。

藤本監督の頭にあった「7回までに何とかしなくちゃいけない」

 この5回のチャンスでの思い切ったベンチの“勝負手”。4点ビハインドとはいえ、いささか驚きだった仕掛けを藤本監督は「チャンスだったというのも1つだし、やっぱりロッテの8回、9回っていうところは強烈なリリーフ陣がいるんで。7回までに何とかしなくちゃいけないって、早め早めの交代っていうのは今日は最初から考えていた」と説明する。

 ロッテの現状の勝利の方程式は、メジャー時代に最速167キロをマークしたこともある剛腕タイロン・ゲレーロ投手が8回のセットアッパーを務め、クローザーはメジャーで最多セーブに輝いたこともあるロベルト・オスナ投手が務める。

「ゲレーロとオスナっていうところはなかなか強烈な抑え陣なんでね。そこまでに何とか逆転、あるいは追いつくっていう形の展開に持ち込もうと思ったら、やっぱりチャンスだったら早い回でもいくと」。2人に繋がれる展開にはしたくない、との思惑からの“早仕掛け”だった。

 先行して逃げ切りたかったところだが、理想とは真逆の展開に持ち込まれたソフトバンク。結局、序盤に背負ったビハインドを跳ね返すことができず、指揮官も「7回までに先行するのが理想だったんですけど、それが先に先行されてね。何とか早く追いつかなきゃいけないっていうところで」と言う。

 主力の大量離脱直後にチームを救った若手たちも、他球団からの研究も進み、勢いに陰りが見える。26イニング連続無得点、2試合連続完封負けと苦しい状況となり、藤本監督は新型コロナ陽性からこの日2軍戦で復帰したばかりの柳田悠岐外野手の1軍合流を決め、中村晃外野手や牧原大成内野手、周東佑京内野手らも2日からのウエスタン・リーグのオリックス戦で続々と実戦復帰してくる。チームのタレントが揃うまで、あともう少し。西武との首位攻防戦は踏ん張りどころとなりそうだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)