ロッテ平沢は2015年夏の甲子園で準優勝に貢献 8月22日に行われた第104回全国高等学校野球選手権大会の決勝戦で、仙台…

ロッテ平沢は2015年夏の甲子園で準優勝に貢献

 8月22日に行われた第104回全国高等学校野球選手権大会の決勝戦で、仙台育英(宮城)が下関国際(山口)を破り、東北勢として初めて深紅の大優勝旗を手にした。今回はパ・リーグで奮闘する4人の“先輩”をピックアップ。“現在地”を紹介する。(成績は8月29日時点)

 ソフトバンク・上林誠知外野手は2012年夏と2013年春夏の甲子園に出場した。同学年に阪神の馬場皐輔投手や熊谷敬宥内野手らがいる。2013年夏の甲子園では、初戦でロッテ・小島和哉投手を擁して同年の選抜大会を制した浦和学院(埼玉)と対戦。3時間に迫る熱闘の末、11-10でサヨナラ勝ちを収めた。

 上林は同年ドラフト会議でソフトバンクに4位指名され入団。2018年には全143試合に出場、22本塁打を放った。その後は怪我に悩まされ、2019年から2021年にかけては出場試合数も減少。打率も1割台と低迷した。今季は4月の月間打率が.327と好スタートを切ったが、5月18日の試合前練習で右アキレス腱を断裂。今季の復帰は絶望的となった。

 仙台育英は2015年にも頂点に王手をかけていた。元オリックス・佐藤世那投手、中日・郡司裕也捕手がバッテリーを組み、内野の要の遊撃をロッテ・平沢大河内野手が務めた。盤石のセンターラインを軸に強豪を次々と撃破。決勝にコマを進め、中日・小笠原慎之介投手、オリックス・吉田凌投手の2枚看板を揃える東海大学付属相模(神奈川)と対戦した。最大4点ビハインドを追いつく粘りを見せたが、最終回に小笠原に勝ち越しの一発を浴び、初優勝の夢はついえた。

西巻は楽天2年目のオフに戦力外、入団テスト経てロッテ入りした

 平沢は同年のドラフト会議でロッテに1位指名され入団した。1年目に1軍デビューを果たすも、キャリアハイは2018年の112試合、打率.213。今季もここまで13試合出場にとどまっている。

 この決勝戦で、1年生ながら途中出場してヒットを放ったのがロッテの西巻賢二内野手。身長167センチと小柄ながらシャープな打撃と抜群の守備力でチームをけん引。3年時の2017年春夏甲子園に出場した。夏の大会の3回戦では、当時2年生の中日・根尾昂投手やロッテ・藤原恭大外野手らを擁する大阪桐蔭を相手に最終回に逆転サヨナラ勝ちを収めた。準々決勝で広島・中村奨成捕手率いる広陵(広島)に敗れている。

 西巻は同年ドラフト会議で楽天から6位指名を受けて入団も、2019年オフに戦力外通告を受けた。入団テストを経てロッテ入りし、今季は2試合に出場している。

 楽天の2年目20歳、入江大樹内野手は2年時の2019年夏の甲子園で8強入りに貢献。最上級生だった2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大会が中止になった。それでも夏季宮城大会で優勝を飾っている。同年ドラフト会議では楽天に5位指名を受け入団。1軍出場は果たしていないものの、2年目の今季はファームでここまで65試合に出場し、打率.231、2本塁打をマークしている。(「パ・リーグ インサイト」小野寺穂高)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)