キリオスの発言に「私と家族に大きな損害と苦痛を与えた」と法的措置7月10日に行われたウィンブルドン男子シングルス決勝において、ニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク26位)の苦情でセンターコー…

キリオスの発言に「私と家族に大きな損害と苦痛を与えた」と法的措置

7月10日に行われたウィンブルドン男子シングルス決勝において、ニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク26位)の苦情でセンターコートから一時退場させられた観客が、「全く根拠のない主張」だとし、名誉棄損の訴訟を起こすことが明らかとなった。

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問題が起きたのは、大会4連覇を狙うノバク・ジョコビッチ(セルビア/同6位)との大一番である男子シングルス決勝。

第3セット途中でキリオスはプレーを中断し主審と言葉を交わす。どうやらファーストサーブとセカンドサーブの間に観客の中の女性から声がかかるようで、チェンジオーバーの際に「なんで彼女はまだここにいるんだ? 酔っぱらって僕に話しかけてきたんだ。なんで許される?」、「追い出せ。ドレスを着た700杯は酒を飲んだような奴だ」と発言。

試合後には、彼女が試合を台無しにしたとは言えないとしたものの、「そういう時こそ、水を飲ませるか外に連れ出すかしないといけない」とコメント。記者から「彼女は2杯しか飲んでいないようだ」との言葉を受けると「それでもポイント間でウィンブルドンの決勝をプレーしているキリオスに話しかけていいというわけではない」と語っていた。

この言葉から1ヵ月半が経過し、その観客が声明文を発表。「決勝戦の最中、ニック・キリオスは私に対し、全く根拠のない主張をした。このことは私に大きな損害を与え、スタジアムから一時的に退場させられただけでなく、キリオスの誤った主張が何百万人もの人々に放送され、読まれ、私と家族に大きな損害と苦痛を与えた」とし、汚名をそそぐためには訴訟を起こすこと以外にないと法的措置をとると決断したという。

なお、今回の訴訟によって損害賠償金を得られた場合、慈善団体に寄付する予定。「キリオスが私と家族に与えた被害を反省し、問題の迅速な解決を申し出てくれることを望む」とし、そうでなければ裁判で正当性を立証するまでだと述べている。