坂原監督「決勝戦でどれだけの体力が残っているか、本校が優勝していく課題の一つ」 第104回全国高校野球選手権大会は22日…

坂原監督「決勝戦でどれだけの体力が残っているか、本校が優勝していく課題の一つ」

 第104回全国高校野球選手権大会は22日、甲子園で決勝戦が行われ下関国際(山口)は1-8で仙台育英(宮城)に敗れ、準優勝に終わった。両チーム完投なし、継投策で勝ち上がってきたが坂原秀尚監督は「我々が思っているより想像を絶する層の厚さ」と、チーム力の差を痛感していた。

 仙台育英が示した継投策が今後の高校球界を変えていくことになりそうだ。1週間500球の球数制限もあり“エースと心中”は過去のものとなり、複数の投手を揃えるチームが勝ち上がる時代に入った。

 下関国際もエース左腕・古賀康誠投手(3年)、右腕・仲井慎投手(3年)の2枚看板で決勝の舞台に駒を進めたが、仙台育英はそれを上回る左右の“5枚看板”で頂点に立った。準々決勝、準決勝、決勝の前日に休養日が設けられ、過去に比べれば投手の負担は減ったかもしれないが、坂原監督の見方は違った。

 決勝の舞台で敗れた指揮官は「仙台育英さんは我々が思っているより想像を絶する層の厚さでした。仲井も満身創痍の中で投げてくれた。決勝戦でどれだけの体力が残っているかというのが、これから本校が優勝していく課題の一つであるなと思う」と、優勝校との差を口にしていた。

仙台育英の先発・斎藤蓉の投球に「これだけ違いが出てくるんだと痛感しました」

 仙台育英が決勝戦の先発マウンドに送ったのは背番号「10」の左腕・斎藤蓉投手(3年)。20日・準決勝の聖光学院戦には登板しておらず、この日は中3日での登板。一方で下関国際はエース・古賀、2番手の仲井は20日の準決勝・近江戦から中1日での登板だった。

 フレッシュな状態でマウンドに上がった斎藤蓉は今大会最長となる7イニングを投げ3安打1失点の好投。これには坂原監督も「先発の斎藤君は準決勝登板なく決勝戦。初回から生きたボールがドンドンきていた。やはり、連投してない中での決勝戦の登板というのは、これだけ違いが出てくるんだと痛感しました」と、頭を抱えていた。

 仙台育英は全5試合で5投手、延べ“16人の継投”で悲願の初優勝を成し遂げた。全員が140キロを超える直球を投げ、どの投手がマウンドに上がっても遜色ない投球を見せていた。下関国際は2枚看板でも届かなかった深紅の優勝旗。質の高い投手をどれだけ揃えることができるか――。高校球界もハイレベルなチーム作りが求められる時代に突入した。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)