下関国際は粘り強い打線と2人の好投手、仙台育英は分厚い投手陣 第104回全国高校野球選手権大会は22日午後2時から甲子園…
下関国際は粘り強い打線と2人の好投手、仙台育英は分厚い投手陣
第104回全国高校野球選手権大会は22日午後2時から甲子園球場で決勝が行われる。ともに初優勝を目指す仙台育英(宮城)と下関国際(山口)が対決。1958年の柳井以来、64年ぶりの山口勢としての優勝を目指す下関国際は、大阪桐蔭(大阪)と近江(滋賀)の今春の選抜上位2校を破って勢いに乗る。ここまで5投手の継投で勝ち上がってきた仙台育英が投手の疲労という点で有利という見方もあるが、下関国際は持ち前の“しぶとさ”で勝機を見出す。
下関国際はエース左腕・古賀康誠投手(3年)と、遊撃手も務める仲井慎投手(3年)の2人を軸に強豪を次々撃破。坂原秀尚監督は21日の練習後の会見で、準決勝で2回途中で降板した古賀に「休養十分だな。じゃあ明日はどこで投げるか分かるな?」と伝えたと明かし、決勝での古賀の先発起用を示唆した。
攻撃面ではリードオフマンで今大会打率.571の赤瀬健心外野手(3年)を中心に、バットを短く持ってボールに食らいつくしぶとさが持ち味。準々決勝では大阪桐蔭の前田悠伍投手(2年)、準決勝では近江の山田陽翔投手(3年)ら好投手を攻略した。坂原監督は「元々守備型のチーム。攻撃面にはかなり不安があったが、甲子園に入ってからびっくりするくらい打線が繋がっている」と、選手の成長を語る。
好投手を撃破してきた「粘りの打撃」を徹底できるか
対する仙台育英は、140キロを超えるボールを投げる5投手の継投で勝ち上がってきた。背番号1を背負う古川翼投手(3年)、背番号10の斎藤蓉投手(3年)の2人は準決勝では登板しておらず、18日の準々決勝から中4日となり、休養も取れている。ここまで全4試合で登板した下関国際の古賀、仲井と比べると、投手の疲労という点では仙台育英が有利だろう。
下関国際は初戦でプロ注目の富島(宮崎)・日高暖己投手(3年)から5点を奪って勝利。以降も大阪桐蔭の最速150キロ右腕・別所孝亮投手(3年)、2年生左腕・前田から複数得点を奪い、近江・山田に対しては序盤、中盤に効果的に得点。坂原監督も「中盤以降見極められた」と、ボール球に手を出さず、コンパクトな打撃を徹底させた。
象徴的だったのは、近江戦の同点で迎えた6回1死満塁。森凜琥内野手(3年)が148キロの内角直球を右翼線にポトリと落とした2点適時打は、ノーステップ&短く持ったバットで食らいついた一打だった。近江の多賀章仁監督も「山田が一番こたえるバッティングをされた」と苦渋の表情。「2ストライクまでは行くんですけど、各バッターが気持ちを見せていた。追い込んでからちょっと甘く入るとしっかり食らいつかれた」と脱帽だった。
古賀、仲井はともに今大会防御率は1点台。仙台育英も盤石な投手陣で、ロースコアの展開が予想される。下関国際打線が、仙台育英の多彩な投手たち、それぞれに対応できるかがカギとなる。どの投手に対しても、近江・山田相手に見せたような“こたえる”打撃を徹底し、細かい得点を積み重ねながら、古賀、仲井がこれまで通りの投球を展開できれば、勝機は見えてくるはずだ。(上野明洸 / Akihiro Ueno)