エース山田は7回1失点、打っては満塁本塁打の活躍、多賀監督「持っている男だなと」 近江の「4番・エース」が見せた投打に渡…
エース山田は7回1失点、打っては満塁本塁打の活躍、多賀監督「持っている男だなと」
近江の「4番・エース」が見せた投打に渡る活躍ぶりに多賀章仁監督も驚きを隠せなかった。15日に行われた第104回全国高校野球選手権大会第10日目の第4試合。海星(長崎)を7-1で下し2年連続の8強入りを決めた立役者は紛れもなく山田陽翔投手(3年)だった。
山田は2回に先取点を奪われながらも、その後は要所を締める投球で7回4安打1失点、9奪三振の快投。打っても1点リードの7回に値千金の満塁ホームラン。甲子園では13試合目の登板となり通算10勝目。奪った三振の数は「98」。横浜高時代の松坂大輔氏(元西武)を抜いて歴代単独9位に浮上するなど、聖地で輝き続ける右腕を指揮官は、こう語る。
「ここぞと言うときのランナーを背負った時の独特の間合い、雰囲気、非常にオーラがある。こちらはベンチから祈るような気持ちだが、結果的に『このボールなら大丈夫』と、ボールに魂を込められるのが本当に素晴らしい。満塁ホームランは何回か見たが、ああいう巡り合わせになって本当に打つのが凄い。持っている男だなと改めて思った」
高松商と対戦する18日の準々決勝は多賀監督の誕生日「ハッピーバースデーにしたい」
どれだけ苦しい状況でも何とかしてくれる――。チームメートもそうだが、多賀監督も全幅の信頼を置いている。4番にエースと重圧のかかるポジションを任せているが、全てを背負いプレーを続け、さらに結果を残すのが山田の凄さだ。
「そういうの全て背負ってくれている。技術の問題じゃないと思う。ピッチング、バッティング、まだまだ彼は野球選手としてこれから進化していく。今の段階で素晴らしい成績を残しているが、チームの勝利のために徹している。そういったところが甲子園でやれている理由だと」
18日の準々決勝では高校通算66本塁打を誇る浅野翔吾外野手(3年)を擁する高松商(香川)と対戦する。奇しくも、その日は多賀監督の63回目の誕生日。チームの命運を握る山田は「ハッピーバースデーにしたい。一番は勝利をプレゼントすること」と、勝利を約束した。
2年夏から3季連続で甲子園の舞台を経験する山田は、また一つ成長した姿を見せた。滋賀県勢初の全国制覇を目指す近江には頼れる男がいる。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)