本田望結インタビュー後編俳優として、フィギュアスケーターとして、そして高校3年生として忙しい日々を送っている本田望結さん(18歳)。子役から大人の女優へとステップアップ中の彼女に、演技に対する姿勢、プライベートで描く未来など、等身大の「本田…

本田望結インタビュー後編

俳優として、フィギュアスケーターとして、そして高校3年生として忙しい日々を送っている本田望結さん(18歳)。子役から大人の女優へとステップアップ中の彼女に、演技に対する姿勢、プライベートで描く未来など、等身大の「本田望結」を語ってもらった。


本田望結さん

女優としては

「まだまだ新人」

ーードラマ『ばかやろうのキス』(日本テレビ)に出演中ですが、このドラマについて教えてください。

本田望結(以下、同) 主人公の男の子がファーストキスをした相手(ヒロイン)が恋愛リアリティーショーに参加する物語で、「Zドラマ」というだけあってZ世代の皆さんにぴったり当てはまるようなトレンド的な要素が詰まっています。キャストの方々も私が一番年下ではありますがほぼ同年代で。年齢が近い皆さんとご一緒する現場は私自身ほぼ初めてで、撮影を通して海に行ったり、いろんなことを経験しました。それが私にとって青春です。

 毎日、青春を味わいながら撮影ができて、本当に高校生活の宝物のようなドラマになりました。恋愛要素もあるけど、男女の友情みたいなものが詰まっているし、私が演じる天音ももちゃんはカワイイと言うよりはちょっと悪魔的なので、多分、皆さんが「なんかももちゃん嫌だな」と思うような役なんですけど、そう思ってもらえたら女優としてはいい演技ができたのかなと思うので、楽しみにしていただきたいです。

ーー子役でデビューしてから芸歴も長くなってきた今、俳優業やお芝居への思いを教えていただけますか?

 子役の年齢の時にたくさんの作品に出させてもらえたんですけど、今はもう子役ではなく女優さんの枠なのかなって思っています。子役と女優さんっていうのは全然違うものだと思っていて、私自身、芸歴を聞かれて「何年です」と答えると「長いね、先輩だね〜」と言ってもらうことが多いんですけど、女優としてはまだまだ新人なので今回の現場でもいろんなことを吸収させてもらいました。

 子役の時にしかできない小学生や中学生の役や娘役が、高校生になると学生役や恋愛ものなど演じる系統も全然違ってくるんです。なので、子役で得たものももちろん大事ですし、子役と女優はつながってはいるけれど、女優として私はまだまだ新人だし経験も浅いなと感じました。

役者の仕事で「難しいところは特にないかも(笑)」

ーー役者のお仕事で難しい部分はどんなところですか?

 うーん、なんだろう......難しいところは特にないかも(笑)。お芝居で本田望結じゃない人になれるというのがすごく面白くてこのお仕事を続けているんだと思います。たとえば、演技中にカメラを意識しないだとか、相手との会話のキャッチボールとか、あるいは怒るシーン、泣くシーン、寝るシーンとか人それぞれ得意不得意があると思うんですけど、私はどういったシーンやシチュエーションが来ても「面白い!」と思ってできるほうなんじゃないかなと思います。

 今回のドラマでも、ちょっとネタバレになるかもしれないけど、喧嘩売っているのかな?っていうぐらい大きい声で相手に迫りにいくシーンもあるんです。そういった場面もあまり悩まずにいけますし、逆に弱虫になっちゃって泣くシーンでも素直にスッと入れちゃいます。自分が演じる役の子のことを理解できるかできないかが多分一番難しいポイントかなと思っています。役を理解するために監督とお話をして、どういう子なのかというのをひたすら分析します。それができればどんなシーンでも乗り越えられると思います。


ーー日々撮影していくなかで、役と役の間にリセットポイントや切り替えスイッチがあまりないとおっしゃっていましたが、どのタイミングで切り替わるのでしょうか?

 衣装を着たら、とか?

 衣装を着ても本田望結のままで、「用意、スタート!」で結構変わるねと言われます。寸前まで本田望結で、関西弁でしゃべって(笑)。「用意」でちゃんと標準語で役になって、カットがかかったらパッと本田望結に戻っちゃう。それはたぶん小さい頃からの経験が染みついているのかなとは思います。

 今回の天音ももちゃんはキャラクター的に腕を組むしぐさをする子だなと思ったので、腕を組むシーンを自ら多くしました。そしたら私生活でも腕を組むのが癖になっちゃって(笑)。前にも指をいじいじするような感じの子かなと思ってそういうシーンを多めにしていたら指を触っちゃう癖が残っちゃったので、身体の癖みたいなものは役から抜けにくいなって最近気づきました。

「今って大事な時期だ!」

ーー現在、高校3年生ということで進学先についても考えていますか?

 具体的にいろいろ考えていて、フィギュアスケートも続けたいし、大学生にもなりたいです。なので、今って大事な時期だ!と思っているんですけど、想像しているとおりに物事が進んだらいいなって思いながら頑張っています。これは志望校とかは関係なくなっちゃうんですけど、学びたいことだけで言うと栄養学にすごく興味があって。この先、大人になってからでも学んでみたいです。



ーー望結さんのお母さまはアスリートフードマイスターの資格をお持ちだと聞きましたが、お母さまの影響も?

 あります。母にいろいろ聞いて、栄養って大事なんだなと思うので学びたいと思います。

ーーでは、最近ハマっていることはありますか?

 カメラです。遠くまで撮れるような本格的なカメラがずっとほしくて。これ、自分で言うのもあれなんですけど、すごく素敵な話があって。数カ月前にインタビューしていただいた時、「誕生日プレゼントは何がほしいですか?」という質問をしていただいて、「一眼レフのカメラがほしいです。この記事、父や母が読んでくれるかな(笑)」と言っていたら、本当にその記事を読んでくれていて誕生日プレゼントにくれたんです!

 素敵すぎません? 最近すごく嬉しかったこの初出しエピソードを、ずっとひっそり持っていました(笑)。そのカメラを持ってスポーツ観戦に行くのが大好きで、選手たちを撮ったりしています。いつか姉や妹が滑っているところも撮ってみたいとも思っています。

ーー最後に、忙しい日々だと思いますが「頑張れる秘訣」を教えていただけますか?

 皆さんの笑顔だと思います。家族をはじめファンの方々やサポートしてくれる皆さん、記者の皆さん......皆さんが優しくて、私が何か頑張ると「スゴいね!」って声をかけてくださったりするのが本当にうれしいです。応援してくださる皆さんが私の何かを見て笑顔になってくださる瞬間が一番うれしいので、楽しいこともそうじゃないことも、一生懸命に諦めず頑張っていきたいです。


終わり

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【プロフィール】
本田望結 ほんだ・みゆ 
2004年6月1日、京都府生まれ。オスカープロモーション所属。ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)や映画『コドモ警察』など数多くの作品に出演。女優業と並行してフィギュアスケーターとしての活動も続けている。日本テレビZドラマ『ばかやろうのキス』(毎週土曜、14時30分〜15時放送)に出演中。