チャンピオンズリーグは、多くの選手が夢見る大舞台。蹴球放浪家・後藤健生も、もちろんその高みを目指す。時には、その「思い…

 チャンピオンズリーグは、多くの選手が夢見る大舞台。蹴球放浪家・後藤健生も、もちろんその高みを目指す。時には、その「思い」が決勝への道を切り拓くこともあるのだ。

UEFAカップ決勝でのひと苦労

 さて、問題はUEFA主催の2試合のADカードでした。

 UEFAカップの方は申請が受理されていました。ところが、スタジアム内のUEFAのオフィスに行ってみると「あなたのADカードは日本のテレビ局がまとめて持って行っていきましたよ」と言われたのです。「え?」ですよね。

 それで、「そんなのおかしいだろう?」、「その人たちの連絡先知ってる?」と窓口のUAFAの担当者の女性たちとさんざんやり合いましたが、あちらは「さあ、知りまへん」の一点張りでした。

 そこで、日本のテレビ局の知り合いに国際電話をかけて、ようやく現地にいるテレビ局の人たちの連絡先を調べてもらい、ようやくコンタクトが取れて、ADカードを受け取れたのですが、大変な労力でした。

 ところが、ここでUEFAの担当者のお姉さんたちと散々やり取りをしたことが、翌週のCL決勝で役に立つことになるのですから、まさに「禍福は糾える縄の如し」です。

■「あのお姉さん」たちとの再会

 というのは、CL決勝の方は取材申請が(例によって)却下されてしまったのです。

 しかし、「蹴球放浪家」としてはそんなことで諦めていられません。

 15日の朝にオスロを発って、ロンドン経由で16時半にグラスゴーに到着。空港からハンプデン・パークに直行してUEFAの窓口に行ってみました。すると、そこには先週ロッテルダムで会ったばかりのUEFAの、あのお姉さんたちがいたのです。

 そこで、聞いてみたのです。先週いろいろやり取りしたばかりですから、あちらも僕の顔はちゃんと覚えていましたから、すぐに本題に入れます。

「取材申請で許可をもらったけれど、スタジアムにやって来ない(つまり、ノーショウの)人たちもいるでしょ?」と。

「ええ、大勢いはりまっせ」とお姉さん。

「その余ったチケットはどうしてんの? ワールドカップの場合、FIFAはそういうチケットをウェイティングの人たちに配るんだけど、UEFAではそういうシステムはないの?」

「ありまへんなぁ」

「でも、チケット無駄になるより、現地に来た人に配る方がUEFAにとってもいいんじゃないですか?」

■大満足のグラスゴー滞在

 こうして、一つひとつ論理的に説得してみたのです。すると、お姉さんたちも「そやねぇ」と納得してくれて、「上の者と相談せなあかんけど、なんとかしてみますわ。試合の1時間前までに来てください」と言ってくれたのです。

 そこで、僕はすぐにスタジアムを飛び出して、万一、チケットをもらえなかった時のためにダフ屋から安い入場券を購入。そして、再び窓口に行ってみると、見事にADカードとチケットをゲットすることができたのです。

 嬉しいことにラウンジでの軽食の券も付いていましたし、もらったプログラムには1960年の決勝の時のプログラムの復刻版まで付いていました。

 試合はあのジネディーヌ・ジダンのあの超絶ボレーシュートでレアル・マドリードが勝利。リードされたレヴァークーゼンもツーバックの超攻撃的システムで猛反撃を仕掛け、とても面白い試合でした。こうして、グラスゴーでの滞在はとても満足できるものとなりました。

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