旭川大高・藤田大輝は2ランを放つなど5打数4安打の大活躍 スタンドで見守る家族に大きな一発を届けた。第104回全国高校野…
旭川大高・藤田大輝は2ランを放つなど5打数4安打の大活躍
スタンドで見守る家族に大きな一発を届けた。第104回全国高校野球選手権大会第5日の10日、第1試合で旭川大高(北北海道)は春夏連覇を狙う大阪桐蔭を相手に、序盤に3点を奪うも逆転され3-6で敗れた。“ジャイアントキリング”はならなかったが、2ランを含む4安打と気を吐き、王者を追い詰めた藤田大輝内野手(3年)は「一生の思い出です」と納得の表情だった。
「3番・三塁」で出場した藤田は初回に左前打でチャンスを拡大し、犠飛による先制点に貢献。3回無死一塁で迎えた第2打席では大阪桐蔭の先発・川原嗣貴投手(3年)の内角寄り直球を振り抜き右翼席に運んだ。旭川大高のリードは3点に広がり、甲子園のスタンドが大きく沸いた。
「打った瞬間でした。完璧でした。最高です。(ベンチでも)みんな言葉になってなかったです。どんちゃん騒ぎでした」。3打席目も中前打を放ち、9回2死で迎えた5打席目は、一塁内野安打。試合には敗れたが「今までで一番いい結果を出すことができた」と笑顔だった。
父・浩二さんは旭川龍谷で87年選抜出場「抜かされちゃいました」
三塁アルプス席からは父の浩二さん、母の千晴さん、兄の魁人さんが見守っていた。浩二さんは、旭川龍谷の二塁手として1987年の選抜に出場。初戦で広島商に1-4で敗れ、自身も無安打に終わった。同じ舞台で2ランを含む4安打と躍動する息子の姿に「できすぎですね。抜かされちゃいました」と嬉しさをにじませた。
3日に行われた抽選会で、初戦の相手が大阪桐蔭に決まった。家族は、甲子園に出場する息子に喜びを感じていたが複雑な思いもあった。「大輝が(大阪桐蔭について)話をしなかったので、こちらもプレッシャーになるかなと話しませんでした」と浩二さん。千晴さんも「1点を取るのが願いでした」と語った。
そんな家族の心配とは裏腹に「今までやってきたことを最大限出そう」という端場雅治監督の言葉のもと、チームは一致団結。10安打を放ち互角の戦いを演じて甲子園を沸かせた。父が成し遂げられなかった甲子園での安打を、大阪桐蔭相手に一発を含む4安打という形で成し遂げた藤田。最高の“親孝行”をし、胸を張って聖地を去った。(川村虎大 / Kodai Kawamura)