チャクラとは? イシュタヨガの視点では、体の不調は、1) 外的な身体の要因(日常の姿勢や動きの癖)2) 内的なエネルギーの要因 両方が原因と考えます。 エネルギーの中心となっているのが、7つのチャクラです。チャクラを直訳すると 「車輪」、ま…
チャクラとは?
イシュタヨガの視点では、体の不調は、
1) 外的な身体の要因(日常の姿勢や動きの癖)
2) 内的なエネルギーの要因
両方が原因と考えます。
エネルギーの中心となっているのが、7つのチャクラです。チャクラを直訳すると 「車輪」、まるで車輪のように、エネルギーが各ポイントで集中し、回っているようなイメージです。
前回は、股関節周りの不調の外的なアプローチとして、猫のポーズや椅子に座ったまま股関節をほぐすポーズをご紹介しました。
【関連記事】ヨガで紐解く体の不調 〜骨盤 股関節痛・仙骨痛〜
今回は、股関節痛や仙骨痛など、不調や違和感という形で体が知らせてくれる、エネルギーの乱れについて、またそれを整えることによってどんな変化が起きるのかについて、お話しします。
ヨガの目的はエネルギーの乱れを整えること
乱れ、均衡が崩れている、アンバランスな状態には2種類あります。
1つ目は、ギラギラと眩しい太陽のように、強過ぎる、活発過ぎる“ラジャス”の状態、
2つ目は、ラジャスとは反対に全く動かない冷たい石のように、弱過ぎる、停滞している“タマス”の状態です。
そのどちらでもない、エネルギーのバランスが取れている、必要な時に、必要な分だけ動くことができることを、“サットヴァ”の状態、と言います。
「体」と一緒に「呼吸」を動かして整えると、「心」もそれに連動して動き整います。
理想的な“サットヴァ”を保つ、または、“サットヴァ”に戻ってくることを目的としてヨガを練習します。
第2チャクラ 〜水の要素 好みや習慣が宿る場所〜
スヴァディシュターナ・チャクラと呼ばれる、下から2番目のチャクラは、手で触れて分かる大きな腰骨(腸骨)と恥骨の間の空間、器のような骨盤の形の中、お尻の割れ目の上にある仙骨の前に位置しています。自然界の中の5つの要素;地、水、火、風、空間の内、「大地」の次に密度が濃く、手で触れる事ができる、「水」と関連しています。
身体では、骨盤、股関節が主座で、これらのバランスを整えることが、チャクラのエネルギーを強過ぎず弱過ぎず、サットヴァの状態に保つことに繋がります。
人間、動物、植物、あらゆるものの命の源である水の力はとても大きいです。乾きを潤す、だけでなく、集めて方向付けることによって、水車や水力発電など、物事を動かす大きな力を生み出すことができます。
本能、潜在意識が宿る場所でもあります。
おしゃべりをするオウムを思い浮かべてみてください。普段は教えられた言葉を音として繰り返しますが、誰かががカゴを開けて触ろうとしたら、「私をカゴから出して、自由にして!」とおしゃべりをする代わりに、手をつついて外に逃げようとするでしょう。オウムの本能が現れる瞬間です。
また、水と月は深い関係があり、日々変化する月と連動して、海水は満ちては退いて、自分の好きなものを情熱的に引き寄せたり、または苦手、嫌い(と思い込んでいる)ものを自分から力強く遠ざけたり、自分の好みや欲求をどう表現するか、にも第2チャクラが作用しています。
撮影:太田ゆか
第2チャクラを整えると起きる変化
エネルギーがラジャス、強過ぎると、好きな気持ちが執着に変わります。
「好き」にこだわり過ぎて、他のものに意識が向けられなくなった時、それは苦しみに変わります。逆にタマス、弱過ぎて滞っていると、人生を楽しむこと、本能的に「好き」を体験すること、表現することに罪悪感を感じて、躊躇して行動できなくなります。
骨盤の角度、前にも後ろにも傾きすぎていないニュートラルの姿勢を保つ、股関節周りをほぐして「水」の巡りをよくすることで、長い間変えることができなかった行動パターン、悪い習慣を手放すことができる、自分の手の中にないものに気持ちがとらわれて翻弄されることなく、足るを知る、満足することができる、または、水の流れに後押しされるように、手に入れたいものに一歩、歩み寄ることができる、といった変化が現れるでしょう。
身体が痛みから自由であるだけでなく、心が自由で豊かでいられるように、呼吸がしやすい良い姿勢、を意識してみませんか?
[文/構成:萩原 有希子]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
萩原 有希子
身体から、エネルギーへ、そしてこころへ。一歩ずつ、内へと踏み込んでみましょう。
ヨガは精神的、文化的一面もありますが、自分の身体を使って 『今、ここ』 を体験すること、心身を健やかに保つことを助ける「科学」です。
ファッション業界で日々刺激溢れる仕事に従事する中ヨガの練習を始めて、長い間自身の「こころ」から離れていたことに気づき、立ち止まりました。
2017年に長女を出産後も変わらず、学び、実践し、イシュタヨガを伝えることが喜びであり、支えです。
全米ヨガアライアンス イシュタヨガ認定インストラクター RYT500
「こころとヨーガ」主催、対面にてプライベートクラス、企業ヨガクラス、アーユルヴェーダや呼吸法の座学クラスの他、隔週日曜日の朝、基礎&瞑想クラスをオンラインにて継続開催中。毎週火曜日朝、広尾 ミントマットヨガスタジオにてレギュラークラスを担当。