■8月3日/JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦 セレッソ大阪 1ー1 川崎フロンターレ(ヨドコウ) 川崎フロ…
■8月3日/JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦 セレッソ大阪 1ー1 川崎フロンターレ(ヨドコウ)
川崎フロンターレが価値ある引き分けを手にした。
満身創痍の川崎が戦ったのは、今季のJリーグで2敗を喫しているセレッソ大阪だ。新型コロナの陽性者が続発している川崎は、7月30日のJ1リーグ・浦和レッズ戦でベンチメンバーが上限より2人少ないスクランブル状態に。しかも、5人しかいないベンチメンバーのうち3人がGKという厳しい状
況だった。
その後、トップチーム関係者でさらに2名の陽性者が出たため、C大阪戦の登録メンバーは注目を浴びていたが、今回はベンチメンバーになんとか上限の7人を登録。そのうち3人は相変わらずGKだったものの、少し余裕を持った状態で試合に挑むことができた。
とはいえ猛暑での連戦ということで、3トップは浦和戦から2人を変更。最前線で起用されたのは、来期の加入が発表されている桐蔭横浜大の山田新だ。さらに右ウイングには、山田と同じく下部組織出身の宮城天が入った。
フレッシュなメンバーを投入した川崎は、前半、相手陣内に押し込む。が、なかなか決定機にはたどり着けず、逆に、決定機の数でいえばC大阪のほうが多い状況が続いた。クロスに合わせようとFW加藤陸次樹が飛び込んだ場面など、ホームチームのサポーターのため息が何度もスタジアムを包み込んだ。
■華麗なターンでスコアを動かす!
そんな空気を打破したのが、脇坂泰斗だ。33分、宮城天が右サイドから中央にグランウンダーで入れたボールを、受け取ると同時に華麗なターン。このプレーでプレッシャーをかけてきた奥埜博亮をうまくはがすと、相手CBが寄せてくるのを見ながら冷静にシュート。丁寧にコースをついたボールで、ゴールネットを揺らしてみせた。
E-1選手権で日本代表として3試合に出場し、そのまま川崎で試合に出続ける背番号14は、貴重なアウェイゴールをもたらすとガッツポーズをしながらベンチに走り出す。そしてフィールドプレイヤーのユニフォームを着るGK早坂勇希らとハイタッチして、チームの雰囲気を一気に盛り上げた。
後半、川崎はシステムを変更しながら追加点を狙う。蒸し暑さもあって互いに決定機を作れない時間が続くが、いくつかの見せ場を作ったのが山田だ。クロスに飛び込んで頭で合わせた決定的な場面があれば、相手DFと対峙しながらも右足のシュートまで持ち込んだシーンなど、サポーターを沸かせた。相手GKの神セーブで阻まれたものの、デビュー戦ゴールまであとわずかというチャンスだった。
それでもスコアは動かず、このまま時間が過ぎて川崎が先勝するかに思われた。後半29分頃から雨脚が強まる中、鬼木達監督は84分にFW2枚を下げて、レアンドロ・ダミアンとジェジエウを投入。前線の人数を減らしてブラジル人CBを入れることで、守備を固める采配を見せた。
■土壇場でVARも味方せず
次第に強まる雨は試合の温度を下げるかに思われたが、訪れたのはまさかの失点だった。89分、川崎の右サイドから入れられたクロスを、中央にいたアダム・タガートに押し込まれたのだ。VARを経て認められた得点は試合をイーブンとするもので、土壇場で白星を掴みそこねるものだった。
そのまま試合終了を告げるホイッスルが鳴り響くと、濡れるピッチに倒れ込んで起き上がれない川崎の選手がいた。それほどの激戦と疲労で、その姿を見た鬼木達監督は「だからこそ、自分が勝たせてあげたかった」と悔しがった
白星を逃したとはいえ、アウェイゴールが適用される大会で1-1で折り返したことで、次戦は優位な状況で戦える。8月10日の第2戦までに、戻ってくる選手もいるはずだ。昨季手にできなかったこのタイトルを手にするために、次こそは勝利を掴む。