全国高校総体バスケットボール女子、京都精華の軸は留学生の主将イゾジェ・ウチェ 全国高校総体(インターハイ)のバスケットボ…
全国高校総体バスケットボール女子、京都精華の軸は留学生の主将イゾジェ・ウチェ
全国高校総体(インターハイ)のバスケットボールは31日に高松市立体育館で準決勝を行い、女子は京都精華学園(京都)と大阪薫英女学院(大阪)が決勝進出を決め、近畿勢同士の顔合わせとなった。
京都精華学園は、昨冬のウインターカップ準優勝校。3回戦で女王の桜花学園(愛知)に雪辱を果たして勝ち上がってきた。準決勝では、八雲学園(東京)を81-39と圧倒した。
攻撃の中心は、ナイジェリア人留学生のイゾジェ・ウチェ(3年)。188センチの長身を誇るセンターだ。中学時代に来日して日本語も堪能。「走ることと、リバウンドを徹底することを考えていた」と話したとおり、35得点24リバウンドと活躍した。左足を痛めているが、報道陣には「調子はめちゃめちゃ良い。明日も楽しい試合にしたい」と笑顔を見せた。もう1人の留学生選手であるディマロ・ジェシカ(2年)は、大会中の負傷で出場が難しい状況。チームメートと連係を取り、ファウルトラブルに陥らないように気を配りながらプレーしている。京都精華学園中学校に入学して以来、夫婦で生徒を預かっている山本綱義ヘッドコーチは「あの子(ウチェ)を主将にして良かったと思った」と、チームの柱としての活躍を称賛した。
来日したばかりだった中学生時代のウチェは、ペイントエリア内に入り続けていられる時間を制限する3秒ルールに慣れず、また、ボールを奪われた時もムキになって奪い返しに行くためファウルばかり。中学時代に最初に出場した近畿大会は5ファウルで退場だったという。山本ヘッドコーチは「周りの選手の気持ちを大事にするのが主将に必要なことですが、彼女は日本人の心情が分かる子。自信を持ってキャプテンにしました。今までの留学生にはないことですが、来日前から日本語を覚えてきて、ありがとうございますは最初から言えた。わがままや勝手な振る舞いをしない。お盆には私たちのお墓参りにも付いてきてくれますし、元旦には初詣にも行きましたよ」と留学生としての生活に真面目に取り組み、日本の文化に馴染みながら競技力を向上させた成長を振り返った。
京都精華学園は、彼女を軸としながら、U17日本代表の八木悠香(2年)ら力のある下級生も多く擁しており、チーム力は高い。悲願の初優勝に向け、山本ヘッドコーチは「無欲で臨みます」と語った。
小柄な大阪薫英、ゴール下を攻略できるか
対する大阪薫英は、留学生なしの小柄なチーム。準決勝は東海大福岡(福岡)に80-78で競り勝った。スピードで上回った序盤にリードを得たが、相手の長身留学生を止められなくなり、逆転を許す苦しい展開に。それでも留学生を5ファウルの退場に追い込むと、再逆転に成功した。安藤香織ヘッドコーチは「最後は何をすべきかを徹底できた。明日は40分、うちらしくリズム良く走りたい」と試合を振り返った。
苦しい展開のなかでチームを引っ張ったのは、U18日本代表候補の都野七海(3年)。もう1人のガード熊谷のどか(3年)がファウルトラブルに陥るなか、果敢なドライブを連発。フローターシュートなどで相手のブロックをかわし、30得点を挙げた。都野は「ブロックに来られてもかわすのは練習から意識しているし、怖さはない。明日の相手には留学生がいる。走ってアップテンポなオフェンスを仕掛けたいし、明日もドライブで点を取り続けたい」と決勝への意気込みを語った。
高さで不利になるゴール下をどう攻略し、どう守るかが鍵になる。ゴール下で留学生とマッチアップする可能性が高い仲江穂果(3年)も、「近畿大会でも(マッチアップを避けて攻撃が)外、外になってしまった。スピードを上げて中で強く行ったり、(味方の)ドライブに最後の最後まで合わせたりして、得点を意識してプレーしたい。向こうは高さがあるのですぐに得点は取られてしまうけど、自分たちはリングに行き続けたい」と、攻撃を頂上決戦の最大のテーマに掲げた。決勝戦は8月1日、高松市総合体育館で午前10時から行われる。(平野 貴也 / Takaya Hirano)