「マイナビ Japan Cup Yokosuka」BMXフリースタイル・パーク種目がうみかぜ公園 (神奈川県横須賀市)にて、2022年6月22日(金)~24日(日)の3日間に渡り開催され、男子エリートは小澤楓選手が、女子エリートは大池水杜選…
「マイナビ Japan Cup Yokosuka」BMXフリースタイル・パーク種目がうみかぜ公園 (神奈川県横須賀市)にて、2022年6月22日(金)~24日(日)の3日間に渡り開催され、男子エリートは小澤楓選手が、女子エリートは大池水杜選手が優勝を収めた。
今大会は2022年シーズン第2戦として神奈川県横須賀市の全面バックアップの下行われ、横須賀市では初開催という記念すべき一戦となった。また今回の出場者数は過去最大のエリート・アマチュア含め全11カテゴリー112名。全国から年齢問わずトップクラスのライダーたちが集まりハイレベルな戦いが繰り広げられた。
そして会場となったうみかぜ公園はダートジャンプコースやスケートパークが併設された公園でありBMXライダーたちにはお馴染みの日本のBMXシーンを象徴する聖地の一つ。そんなBMXのカルチャーが根付くこの地に大会用のパークセクションを設置する形で今大会が開催された。
パークセクションでの集合写真
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
またなんと大会レガシーとして今回使用したセクションを中・上級者向けBMXパークとしてうみかぜ公園に残し常設することが決まった。これは全国の自治体初の取り組みで横須賀市はフェンス設置や料金等運用方法の検討を行い、8月末頃の供用開始を目指しているとのことだ。
なお、今大会は新型コロナウィルスの感染拡大防止に十分に配慮した上で完全有観客の中での開催となった。当日は子どもから大人まで公園に遊びに来たBMXライダーから一般の人までたくさんの人々が集まり、トップライダーたちのハイレベルでダイナミックのトリックに目を奪われ思わず歓声を上げる姿も見られた。また合わせて大会の模様はJFBF公式Youtubeにてリアルタイムで視聴可能なライブ放送も行われた。
以下は、今大会注目のエリートクラス決勝の大会リポート。
BMXフリースタイルの聖地で、男子エリートは最年少14歳の小澤楓が他選手を圧倒し優勝。女子エリートでは大池水杜が自分らしさを意識したライディングで見事優勝。
男子エリートクラス
決勝進出した男子エリートライダーたち
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
男子エリートクラス決勝は、参加選手12名の中から前日の予選を勝ち上がった上位8名にてよって争われた。今回は優勝候補の中村輪夢と溝垣丈司が不在の中で若手ライダーが大半を占め、誰が勝ってもおかしくない熾烈な戦いとなった。
そんな戦いの中、他選手を寄せ付けずエリートカテゴリー初優勝を果たしたのは小澤楓。前回茨城で開催された「マイナビ Japan Cup 第1戦」ではエリートカテゴリー初出場にも関わらず絶対王者中村に続く2位で大きなインパクトを残した最年少エリートライダーの彼。
小澤楓のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
前日の予選を一位通過し迎えた決勝のラン1本目は「360・ダウンサイドテールウィップ」や「バックフリップバースピン to キャンキャン」など高難度のトリックをノーミスでメイク。78.40ptをマークして暫定1位に躍り出る。
ラン終了後に観客とハイタッチを交わす小澤楓
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
その後、他選手に得点を塗り替えられることなくウイニングランとして迎えたラン2本目では1本目のルーティンに加えてトリックの精度を上げ、各セクションでトリックをメイクし更にハイレベルのライディングを魅せ自身の得点を82.20ptへ伸ばし完全優勝を果たした。
寺林昌輝のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
準優勝は小澤と同じく14歳最年少の若手ライダーで頭角を表している寺林昌輝。決勝のラン1本目では「360・ダブルテールウィップ」や「フレア」など高難度のトリックを次々にメイクするも横に2回転する大技「720」でスリップダウンしたため得点は65.60ptとなった。
しかし、ラン2本目ではボックスジャンプで「360・ダブルテールウィップ」からのクオーターでの「ダブルテールウィップ」という高難度のトリックアフタートリックと「720」も見事メイクしてフルメイクでランを終え、得点を77.90ptに大幅に引き上げエリートカテゴリーの2位の座を勝ち取った。
高橋彬のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
3位はダイナミックな走りが特徴的な高橋彬。ラン1本目では「バックフリップ・バースピン to タックノーハンド」や「540・バースピン」をはじめとした高難度トリックを数々メイクし、フルメイクでランを終え得点を76.60ptに。
ラン2本目では1本目のルーティンに、前輪を前に落として横に一回転する「360」の派生技「ディップスリー」など大技を加えたライディングで得点を伸ばし76.80ptをベストスコアとして表彰台の座を手にした。
女子エリートクラス
一方、女子エリートクラス決勝は東京オリンピック日本代表の大池水杜と現全日本チャンピオンの内藤寧々を始めとした4名で争われた。
決勝進出した女子エリートライダーたち
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
今回、見事優勝を収めたのは大池水杜。前大会では直前に怪我をしてしまったこともありベストを尽くせず悔しい思いをした彼女。今大会では「ぶっちぎりで勝つ」ことを意識して臨み有言実行を果たした。
大池水杜のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
ラン1本目では「バックフリップ」や「360」などの縦回転・横回転はもちろんのこと「ワンフット・X-up 」や「アリウープ・インバート」などすべてのセクションでトリックをメイクし64.60ptをマーク。
ラン2本目ではスリップダウンなどもあり39.00ptとするが、1本目の得点で逃げ切り日本の女子フリースタイル・パークシーンを牽引する第一人者としての強さを証明した。
内藤寧々のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
準優勝は現全日本チャンピオンの内藤寧々。先日ベルギーのブリュッセルで行われたワールドカップでは自身2度目の出場で初の決勝進出を果たすなど現在乗りに乗っている彼女だが、ラン1本目ではクオーターでトライした「テールウィップ」で転倒し調子を上げられず得点を40.00ptに。ラン2本目ではミスを修正し「360」、クオーターでの「テールウィップ」「ワンフット・X-up to キャンキャン」などメイクするも54.40ptで大池の得点には届かず惜しく2位という結果となった。
羽山絆愛のライディング
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
3位は羽山絆愛。実はBMX歴1年未満の彼女だが、既に大技「360」や「ワンフット」や「ワンハンド」などを習得しており、今大会でも見事にメイクし表彰台に上がった。更なる成長が期待される若手ライダーの一人で今後の彼女の走りにも注目したい。
優勝者コメント
優勝した小澤と大池
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
小澤 楓 選手(男子エリートクラス)
「今回は予選から1位で決勝に挑むことができ、決勝では自分のできる難易度の高い技を成功させて優勝できたことがとても嬉しいです。1本目を終えた時点で優勝が決まっていたので、 2本目ではリラックスした中でライディングできました。それが得点を伸ばすことができた理由だと思います。今後は自分のルーティンを決め切る走りをして世界大会では準決勝突破を目指したいですし、将来は尊敬されるライダーになりたいです。 」
大池 水杜 選手(女子エリートクラス)
「皆さん応援ありがとうございました。前回は大会直前で怪我をしてしまったこともあり、思ったような走りができず観に来てくれたみなさんを楽しませられなかったので今回はぶっちぎりで優勝したいと思っていました。
今回のランでは得点の取り方も再度考え直した上で自分らしいトリックやセクションの使い方を意識したのでその結果として優勝できて良かったです。
今後はまず次のワールドカップのオーストラリア戦での優勝を目標にしていますが、最終的にはもちろんパリオリンピック出場して結果を残したいです。」
大会結果
<男子エリート>
優勝: 小澤 楓 (オザワ・カエデ) / 82.80pt
準優勝: 寺林 昌輝 (テラバヤシ・マサキ) / 77.90pt
第3位: 高橋 彬 (タカハシ・アキラ) / 76.80pt
左から寺林、小澤、高橋の順
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
<女子エリート>
優勝: 大池 水杜 (オオイケ・ミナト) / 64.60pt
準優勝: 内藤 寧々 (ナイトウ・ネネ) / 54.40pt
第3位: 羽山 絆愛 (ハヤマ・キズナ) / 26.80pt
左から内藤、大池、羽山の順
photograph by「マイナビ JapanCup」/ @JFBF
<キッズ4アンダー>
優勝: サカキバラ・カナタ / 33.00pt
準優勝: タナカ・カイリ / 30.40pt
第3位: コジマ・ハル / 28.80pt
<キッズ5-6>
優勝: マスイ・チアキ / 72.80pt
準優勝: コジマ・ルカ / 64.80pt
第3位: コバヤシ・アラタ / 56.60pt
<ガールズ7-9>
優勝: ウメバヤシ・ユマ / 57.60pt
準優勝: イノウエ・アオイ / 57.20pt
第3位: ホソカワ・イロハ / 47.20pt
<ボーイズ7-8>
優勝: サイキ・タスク / 69.00pt
準優勝: タカハシ・ヒサシ / 59.42pt
第3位: タナカ・ケイ / 58.40pt
<ガールズ10-12>
優勝: ヨシダ・ミオ / 72.00pt
準優勝: コマツ・キラリ / 64.10pt
第3位: オクザキ・トモカ / 63.60pt
<ボーイズ9-10>
優勝: フダモト・ユウマ / 69.70pt
準優勝: オゴケ・ユウト / 69.50pt
第3位: タニモト・リョウガ / 69.16pt
<ボーイズ11-12>
優勝: ハヤシ・ショウゴ / 68.90pt
準優勝: ヨネヤマ・ソウイチロウ / 63.20pt
第3位: ジンボ・トラノスケ/ 55.40pt
<女子13-15>
優勝: オザワ・ミハル / 71.00pt
準優勝: スギモト・ミク / 43.20pt
第3位: ヤマモト・ユイカ/ 31.80pt
<男子13-15>
優勝: マツモト・ショア / 79.00pt
準優勝: イトウ・アクア / 75.40pt
第3位: シライ・レオン/ 71.40pt
大会概要
⼤会名称 : 「マイナビ Japan Cup Yokosuka」
開催期間 : 2022年7月22日(金)~24日(日)- 3日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場::神奈川県横須賀市 うみかぜ公園(神奈川県横須賀市平成町3-23)
主催: 一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)
共催:横須賀市
後援:一般社団法人 日本アーバンスポーツ支援協議会
特別協賛:株式会社 マイナビ
協賛:鎌ケ谷巧業株式会社、株式会社シミズオクト、株式会社アクティオ
出場選⼿:全11クラス(アマチュア含め) 計112名
男⼦エリート 12名・⼥⼦エリート 4名
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