卓球のWTTチャンピオンズ ヨーロピアンサマーシリーズ2022<7月18~23日/ハンガリー・ブダペスト> 5日目の22日、男子シングルス準決勝で張本智和(IMG/世界ランク8位)がフランツィスカ(ドイツ/同14位)をゲームカウント4-3で下し、決勝進出を果たした。
190センチの巨体から剛球を放つフランツィスカ。過去の戦績では張本の5勝0敗だが、直近の東京五輪ではフルゲームにもつれこんでいる。今大会は馬龍(中国)を破っており、油断ならない相手だ。
まず張本得意の速攻がさく裂し、9連続ポイントで第1ゲームを取る。だがフランツィスカも次のゲーム、大砲のようなバックハンドがさく裂して6-11で取り返される。
第3ゲームも張本が取り、その後フランツィスカは肩を押さえてうずくまる。張本が有利になると思われたが、フランツィスカに余分な力が抜けたように巧みな攻守を見せられ、第4ゲームを奪われる。
しかし張本は5ゲーム目、チキータ、ツッツキなどレシーブでフランツィスカの出足を止め、11-5で獲得。次も5-2とリードするが、フランツィスカが中陣で飛びついてのバックドライブなど、強打を次々と決めてここは8-11で取られる。
最終第7ゲームも5-5まで競り合うが、正確なサーブレシーブから少しずつ張本が点差を広げる。最後はフランツィスカのサーブミスで激闘が終わり、張本が決勝進出を決めた。
試合後のインタビュー、張本がまず今日の勝因から語る。
「オリンピックと同じように最終ゲームまで来ましたし、本当に実力のある選手なので、今日も7ゲーム目まで準備して戦った結果、最後逃げ切れたのでよかったです」
前大会・スターコンテンダー初戦負けからの切り替えができていることについて。
「昔と違って『終わったものはしょうがない』という考えができているので。どれだけ悔やんでも取られたゲームは帰ってこないですし、できることは次のゲーム取ることだけなので、それが今日はできたのかなと思います」
決勝の相手は中国の林高遠。2018年のグランドファイナル決勝でも勝っている相手だ。
「本当に自分を作ってくれた試合でもあるので。ここ最近、海外での優勝ができていなくて、もう一度復活という意味でも、同じ相手に勝つことで復活したいと思うので。ラスト1試合、全力で戦いたいです」
【試合直後のインタビュー】
──たくさんのファンが応援していました
本当にたくさんの方に応援していただいて、心強かったですし、皆さんの応援に感謝したいです。
──準決勝からの7ゲームマッチについて
5ゲームと戦い方は全く違うので、久しぶりの7ゲームで少し体力的にきつい所はあったんですけど、何とか気持ちで最後まで戦いきれたので、明日もう一試合7ゲームの準備をして、しっかり頑張りたいです。
──決勝について
相手は中国の林高遠選手で、前回はおそらくグランドファイナルの決勝で(注:その後も対戦して1勝1敗)、同じくまた決勝の舞台なので。しっかり準備して、よりよいプレーをして。勝ちを意識せず、しっかり頑張りたいと思います。
【取材エリアでのインタビュー】
──フランツィスカとの準決勝について
オリンピックと同じように最終ゲームまで来ましたし、本当に実力のある選手なので、今日も7ゲーム目まで準備して戦った結果、最後逃げ切れたのでよかったです。
──タイムアウトがうまく行かなかったあとの最終ゲームについて
タイムアウトも結果的には相手に余裕を与えてしまったんですけど、7ゲーム目も入る前に董(崎岷)さんと話し合って、最後のゲーム1からやれたので、すぐ切り替えられたのはよかったです。
──初戦敗退となったスターコンテンダーからの切り替えができています
昔と違って「終わったものはしょうがない」という考えができているので、どれだけ悔やんでも取られたゲームは帰ってこないですし、できることは次のゲーム取ることだけなので、それが今日はできたのかなと思います。
──林高遠(中国)との決勝に向けて
(2018年のグランドファイナル決勝は)本当に自分を作ってくれた試合でもあるので。ここ最近、海外での優勝ができていないので、もう一度復活という意味でも、同じ相手に勝つことで復活したいと思うので、ラスト1試合、全力で戦いたいです。