■仙台は交代出場の2選手が決定的な仕事を ベガルタ仙台が、攻撃力を爆発させた。 7月16日に行なわれたJ2リーグ第27節…
■仙台は交代出場の2選手が決定的な仕事を
ベガルタ仙台が、攻撃力を爆発させた。
7月16日に行なわれたJ2リーグ第27節で、仙台はいわてグルージャ盛岡と対戦した。敵地いわぎんスタジアムがベガルタゴールドに染められなかで(岩手にとっては今シーズン及び歴代最多の観客動員となった)、ゴールネットを揺らしていく。
まずは29分、FW中山仁斗が先制点をゲットする。MF中島元彦のワンタッチパスに反応し、GKとDFラインの間に落下したボールをヘディングでプッシュする。GKの頭上を破った一撃が、ゴールネットに吸い込まれていった。
2試合ぶりの先発となった中島のアシストは、岩手守備陣の意表を突くものだっただろう。中山の動き出しからフィニッシュにも迷いがなかった。背番号9はシーズン8得点目だ。
仙台は1対0で折り返した後半に、ミスから失点を献上する。自陣左サイドで氣田亮真が斜め後方へパスを送ると、味方選手につながらず相手FWに拾われてしまう。前を向いたモレラトが、ミドルレンジから豪快な左足ミドルを突き刺した。
同点となった直後の56分、岩手の秋田豊監督が2枚替えをする。仙台の原崎政人監督も62分に名倉巧と富樫敬真を送り込む。果たして、ここ数試合スタメンから外れているふたりが、決定的な仕事をするのだ。
64分だった。右サイドでパスを受けた名倉が、利き足ではない右足を振り抜く。「試合前からシュートを意識していて、気づいたら中も見ずに足を振り抜いていた」と本人が振り返ったように、思いきりの良い一撃が相手GKの頭上を破った。シュートの瞬間に軸足を滑らせているのだが、それでも枠を捕らえてきたことで、GKからするとタイミングを取りにくかっただろう。
■09年以来の1試合5得点で仙台が大勝
ここからは圧巻のゴールショーだ。
70分、左SB内田裕斗が敵陣でスローインを入れると、中山がスルーする。背番号9の背後にいた富樫がボールを受け、右サイドのオープンスペースへパスを通す。
ここへ走り込んできたのは、右SBの真瀬拓海だ。ペナルティエリアに入るかどうかという位置でボールをインパクトすると、力強い右足シュートが仙台サポーターに歓喜を呼びこむ。真瀬は2試合連続のシーズン3点目だ。
84分にはカウンターを発動する。途中出場の石原崇兆が左サイドからフリーで持ち込むと、中島がペナルティエリア左へ走り抜け、中山がペナルティエリア中央からファーサイドへ逃げる。ふたりの動き出しによってゴール前中央へ生まれたスペースに、富樫が侵入していた。石原からラストパスを受けると、DFの股間を抜いた左足シュートがGKを破る。勝利を決定づける4点目だ。
90+3分には、フォギーニョがワンタッチでDFラインの背後へ狙う。富樫がCBに競り勝ってペナルティエリア内で前に出ると、飛び出したGKと交錯する。主審はペナルティスポットを指さした。PKだ。富樫が自ら蹴り込み、仙台は5対1で快勝した。
J2での5ゴールはチーム最多で、09年5月以来13年ぶり7回目となる。前回は水戸ホーリーホックとのアウェイゲームで、マルセロ・ソアレス(2得点)、平瀬智行、朴柱成、それに関口訓充がゴールを決めた。
また、CBの平岡康裕が36歳1ケ月23日での試合出場を果たし、野沢拓也を抜いて最年長出場記録の3位に浮上した。1位は梁勇基の40歳2ケ月27日で、2位は柳沢敦の37歳6ケ月9日だ。
岩手戦の勝利は、J2通算200勝目だった。原崎監督は「私自身が200勝をすべて覚えているわけではないので、実感はわきませんが」と切り出し、新たな決意を言葉にした。
「これまでのベガルタ仙台の歴史がもちろんあって、それが更新されていくこと、そしてこれにまた上積みしていかなければいけないという使命感のほうが、いまは強いですね。これにどれだけまた勝利を重ねていけるかという印象がいまは強いです」
次節は4位のV・ファーレン長崎をホームに迎える。勝点8差で追いかけてくる相手を叩くことで、3強の構図をよりはっきりとしたものにしたいところだ。