失望を誘う2017年のスタートのあと、マディソン・キーズ(アメリカ)は全仏オープン(5月28日〜)が始まるときに、勢いよく再スタートを切りたいと願っている。彼女のシーズンを、本当の意味でスタートさせることを。 キーズは、オフシーズンに左手…

 失望を誘う2017年のスタートのあと、マディソン・キーズ(アメリカ)は全仏オープン(5月28日〜)が始まるときに、勢いよく再スタートを切りたいと願っている。彼女のシーズンを、本当の意味でスタートさせることを。

 キーズは、オフシーズンに左手首の手術を受けたあと、今年の最初の2ヵ月をその治癒にあてなければならなかった。

「今、私は完全に回復した。ツアーに戻ることができてうれしいわ」とキーズはAP通信のインタビューに答えて言った。「言うまでもなく、私のシーズンのスタートは完璧なものではなかったけれど、本当にコートに戻り、痛みなくプレーできることがうれしいの」。

 彼女は、「ロラン・ギャロス(全仏)でプレーする展望にワクワクしている」と言う。「毎年毎年、あの大会が好きになっていくわ。パリは本当に美しい町。だから開始を心待ちにしている」。

 故障から復帰して臨んだ最初の大会、インディアンウェルズでキーズは3回戦に進出した。しかしそれ以来、彼女はチャールストン、マドリッド、そして昨年準優勝したローマでも、1回戦で敗退している。

 とはいえキーズは、2014年のロラン・ギャロスでサラ・エラーニ(イタリア)に敗れて以来、グランドスラム大会の1回戦では敗れていない。

「私は今、いくつかのいい試合をしようと努めており、今はそういう時期なのだという見方をしているの。私が気持ちを集中させているのはそのことだけ」と彼女は言った。

 長いこと世界でもっとも将来を嘱望される若手とみなされてきた、現在22歳のキーズは、まだ十代のときに2015年の全豪オープン準決勝に進出し、同じ年にウィンブルドンの準決勝に進んで注目を集めた。

 この上昇線は、昨シーズンにも続いていた。昨年のキーズはリオ五輪で準決勝に進出し、WTAツアーの大会で3度決勝に進み、2つ目のツアー・タイトルを獲得した。

 さらにキーズは、1999年のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)以来初のトップ10入りしたアメリカ人女性となった。

 その成功に励まされ、キーズはトップ5とグランドスラム大会でのタイトルを狙うようになった。しかし、前述の故障に続き、現在13位のキーズは、来る試合、来る試合に、ひとつ一つ取り組んでいくという姿勢をとっている。

「今は試合のリズムを取り戻し、コートの上でより心地よく感じられるようになろうと努めている。それが現時点で私がフォーカスしている目標なの」とキーズは言った。

 キーズは、オフシーズンに元コーチのリンゼイ・ダベンポート(アメリカ)とふたたび手を結び、また、マリア・シャラポワ(ロシア)の元ヒッティング・パートナーだったディエター・キンドルマンをチームに加えた。

「うまくいっているわ」とキーズ。「リンゼイと私は、もう数ヵ月はいっしょに働いている。そこにディディを加えたことで、本当にいい感じにいっていると思う」。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はケガから本格復帰したマディソン・キーズ(アメリカ)(写真はマドリッドでのもの)

Photo: MADRID, SPAIN - MAY 06: Madison Keys of USA in action in her match against Misaki Doi of Japan during day one of the Mutua Madrid Open tennis at La Caja Magica on May 6, 2017 in Madrid, Spain. (Photo by Julian Finney/Getty Images)