8月におこなわれる女子ワールドカップで戦うグラウンドに立つ。同大会と同じ試合間隔でスケジュールを組んだ。本番2か月前。貴重な経験になる。 女子日本代表(サクラフィフティーン)が5月29日からおこなう欧州遠征のメンバーが5月24日に発表され…

 8月におこなわれる女子ワールドカップで戦うグラウンドに立つ。同大会と同じ試合間隔でスケジュールを組んだ。本番2か月前。貴重な経験になる。
 女子日本代表(サクラフィフティーン)が5月29日からおこなう欧州遠征のメンバーが5月24日に発表された。28選手がアイルランド、ウエールズに向かう。アイルランドとの2試合は出場人数に規制がないためテストマッチではないが、ウエールズ戦への出場者にはキャップが与えられる(女子のキャップ認定制度は5月の日本協会理事会で承認された)。

 6月3日、7日に女子アイルランド選抜と親善試合をおこない、11日に女子ウエールズ代表と戦う今ツアー。有水剛志ヘッドコーチは、本大会のプールマッチ2試合目でぶつかる相手(アイルランド)と2か月前に戦うことについて、どこまで手の内を見せるかは気をつかうものの、本番のピッチを経験できること、アジア以外の強国と久しぶりに戦えることは大きなメリットとした。欧州の強豪と相まみえるのは、2004年秋にオランダ、アイルランドと戦って以来だ。
「ウエールズとのテストマッチでは結果にこだわる」と話した有水HCは、女子シックスネーションズで揉まれる相手から勝利を得るイメージを頭に浮かべ、「動き出しのはやさ、セットのはやさでは上回れる」とした。その一方で、まだ足りない部分について「アタックでもディフェンスでも、ワン・オン・ワンでは2ランクアップさせないといけない」と話した。
 サクラフィフティーンは、日本の女子ラグビー選手のすべてをリソースに構成される予定だったが、サクラセブンズのメンバーの中には、今ツアーの時期と重なる他のスケジュールも踏まえ、7人制に専念する選手たちもいるようだ。

 キャプテンに指名されたPR齊藤聖奈は、「いまのチームはギリギリのプレーを求めながらも、精度をさらに高めようとしています。そういうプレーを出すためにも、セットプレーからもっと安定してボールを出していかないといけない」と決意を口にした。
 欧州遠征を終えて6月13日に帰国するサクラフィフティーンは、その後、強化合宿をおこなう。そこにはコンディション不良(リハビリ中など)もあって今ツアーのメンバーから漏れた選手たちも加わる予定だ。
 7月8日(神奈川・小田原)、同15日(香港)には香港代表との女子アジアラグビーチャンピオンシップ2017が予定される。その戦いを経て、7月24日までが登録期日とされるワールドカップメンバーが決められる。

<欧州遠征メンバー>

【FW 16名】
江渕まこと(青山学院大学2年/東京フェニックスRC)、及川由季(日本体育大学4年)、片岡瑞帆(YOKOHAMA TKM) 、加藤幸子(中部大学春日丘高校3年/名古屋レディース)、小林ちひろ(RKUラグビー龍ケ崎GRACE)、齊藤聖奈(主将/PEARLS)、櫻井綾乃(日本体育大学3年)、塩崎優衣(東京フェニックスRC)、鈴木彩香(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)、鈴木彩夏(RKUラグビー龍ケ崎GRACE)、鈴木実沙紀(東京フェニックスRC)、中嶋亜弥(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)、藤本麻依子(YOKOHAMA TKM)、マテイトンガ・ボギドゥラウマイナダヴェ(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)、南早紀(日本体育大学4年)、三村亜生(YOKOHAMA TKM)

【BK 12名】
伊藤瑞萌(YOKOHAMA TKM)、井上愛美(RKUラグビー龍ケ崎GRACE)、加藤あかり(カ・ラ・ダファクトリー Rugirl-7)、加藤慶子(世田谷レディース)、清水麻有(日本体育大学2年)、谷口令子(ARUKAS QUEEN KUMAGAYA)、津久井萌(東京農業大学第二高校3年)、堤ほの花(日本体育大学2年)、冨田真紀子(世田谷レディース)、長田いろは(立正大学1年)、野田夢乃(立正大学2年)、山本実(日本体育大学3年)