男子プロテニス協会のATP公式サイトは11日、元世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)が同元4位のR・クライチェク(オランダ)氏、女子車いすテニスでシドニー、アテネ、北京パラリンピックで金メダルを獲得したE・フェルヘール(オランダ)氏と…

男子プロテニス協会のATP公式サイトは11日、元世界ランク1位のR・フェデラー(スイス)が同元4位のR・クライチェク(オランダ)氏、女子車いすテニスでシドニー、アテネ、北京パラリンピックで金メダルを獲得したE・フェルヘール(オランダ)氏とともにテニスクリニックを開催したと掲載した。
このイベントはウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)が開催されていた7月4日にオランダ・アムステルダムの「クライチェク・プレーグラウンド・ライガースボス」で、クライチェク財団とエステル・フェルヘール財団が支援する子どもたちに対して行われた。
クライチェク氏は現役時代、単複合わせて20個のトロフィーを獲得。1996年にはウィンブルドンを制した。2003年に現役を退いたあとは地元オランダにテニス施設を開設するなどジュニア選手らの育成に携わってきた。
クリニックに登場したフェデラーは「子どもたちと一緒にテニスをするのはとても楽しいこと。テニスはエステルとリチャード(クライチェク)、そして僕をキャリアを通じて結びつけてきたものだ。僕らがコートに立ち新しい世代のプレーヤーにやる気とインスピレーションを与えることは、とてもいいことだと思うよ。フェデラー財団、クライチェク財団、エステル・フェルヘール財団が繋がっているのは素晴らしいこと。ここオランダで僕も楽しむことができたし、未来のチャンピオンを見ることができた。彼らの財団のすべての活動と素晴らしいキャリアを祝福したい」と語った。
クライチェク氏は今回のイベントと財団の活動について「都市部の貧しい地域に住む子どもたちに、社会的に安全な環境で、家の近くでスポーツや外遊びをする機会を与えるためにできる限りのことをしているし、今後もしていくつもりだ」とコメント。
また、エステル・フェルヘール財団は障がいを持つ子どもたちにスポーツを体験してもらうために設立され、今回は車いすテニスを通じて選手らとラリーした。
フェルヘール氏は「身体に障がいのある子どもたちでも通常のクラブでスポーツができるよう支援している。その結果、彼らは自分の障がいとうまく付き合うことを学び、自信を深め、社会で強くなっていくの。フェデラー選手との特別なテニスクリニックで、多くの人にスポーツができることを示すことができたのは本当に素晴らしいこと。私たちにとっても素晴らしい1日だったけど、特に子どもたちにとっては忘れられない1日となったと思う」と述べた。
40歳のフェデラーは現在膝の負傷の影響でツアーを離脱しており、昨年のウィンブルドン以来 約1年間公式戦を戦っていない。今月11日付のATP世界ランキングではポイントがゼロとなり、約24年10カ月に世界ランク圏外となった。