■E-1選手権はW杯メンバー入りのラストチャンス 滑り込みへのラストチャンス、である。 7月19日開幕のE-1選手権に臨…

■E-1選手権はW杯メンバー入りのラストチャンス

 滑り込みへのラストチャンス、である。

 7月19日開幕のE-1選手権に臨む26選手が発表された。インターナショナルマッチデイを使った大会開催ではないため、チームは国内組で編成される。そのうえで森保一監督は、国内組で主力のGK権田修一、DF長友佑都酒井宏樹、FW大迫勇也を招集外とした。

 彼らを招集外とした時点で、今大会の位置づけは決まった。カタールワールドカップへ向けた国内組の「最終テスト」である。(#1、2のうち1)

 国際Aマッチ出場経験を持つ選手は、全体の半分以下の12人だ。初代表は10人を数える。

 国際Aマッチである以上、勝敗を度外視することはないのだろう。しかし、構成可能な範囲内でベストメンバーを組み、13年大会以来の優勝を目ざすのではなく、カタールW杯のメンバーに滑り込みそうな選手をテストするというのが、森保一(と技術委員会)のスタンスと理解していい。

 32歳で初代表となる水沼宏太横浜F・マリノス)、12年以来の招集となる29歳の宮市亮(横浜FM)をリストアップしたのは、カタールW杯を見据えたメンバー選考だということを分かりやすく示している。

 同時に、カタールW杯後の代表強化も見据えているのだろう。

 パリ五輪世代からGK鈴木彩艶浦和レッズ)、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、FW細谷真大柏レイソル)を招集している。U-21日本代表では興味深いパフォーマンスを見せているものの、森保監督のなかにははっきりとした序列がある。現時点ではかなり後方からのアピールだ。

■大迫に代わるCFの候補は誰に?

 では、森保監督はどのポジションにオプションを求めているのか。

 まずは3トップ中央だろう。W杯アジア最終予選では大迫勇也が軸となったが、2番手、3番手ははっきりしていない。

 今回のメンバーでは、武藤嘉紀ヴィッセル神戸)が最注目だ。ドイツ、イングランド、スペインでプレーし、18年ロシアW杯メンバーの実績は、今シーズンのパフォーマンスによって再認識されている印象だ。4-3-3ならCFとウイングで、4-2-3-1なら1トップでプレーできる彼は、大迫不在時のオプションとなってきた古橋亨梧浅野拓磨前田大然らとはタイプが異なる。万能型の上田綺世とも違う。大迫が復帰してくれば、神戸で培ったコンビネーションを持ち込むこともできる。19年のアジアカップ以来となる国際舞台で、はっきりとしたアピールが期待される。

 西村拓真(横浜FM)も興味深いタレントだ。

 前所属のベガルタ仙台では2トップの一角で起用されることが多かったが、今シーズンから在籍する横浜FMでは4-2-1-3の「1」で攻撃力を爆発させている。森保監督の4-3-3ではウイングが適正ポジションになりそうで、予想フォーメーションでは暫定的に左ウイングとした。ただ、4-2-3-1を採用すればトップ下に当てはめることができ、鎌田大地久保建英とは違うタイプ──ゴールをより強く意識したトップ下として起用できる。使いかた次第で面白い化学反応を見せてくれるのでは、との期待を抱かせる選手だ。

 西村と同じ横浜FMでプレーする宮市は、所属クラブで絶対的な存在ではない。クラブでの貢献度は水沼のほうが高い。

 スピードを生かした突破が武器という意味では、浅野や前田と同タイプに分類される。近年の国際舞台での実績では、彼らに見劣りする。

 ただ、途中出場のカードとして考えると、テストしてみたくなる選手だ。今回招集されたアタッカー陣では、ワンプレーでビッグプレーをする可能性を秘めているのが宮市なのだ。

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