■”鉄板の中盤3人に続く選手を見つけられるか? 滑り込みへのラストチャンス、である。 7月19日開幕のE-1選手権に臨…
■”鉄板の中盤3人に続く選手を見つけられるか?
滑り込みへのラストチャンス、である。
7月19日開幕のE-1選手権に臨む26選手が発表された。インターナショナルマッチデイを使った大会開催ではないため、チームは国内組で編成される。そのうえで森保一監督は、国内組で主力のGK権田修一、DF長友佑都、酒井宏樹、FW大迫勇也を招集外とした。
彼らを招集外とした時点で、今大会の位置づけは決まった。カタールワールドカップへ向けた国内組の「最終テスト」である。(#1、2のうち2)
昨年10月のオーストラリア戦をきっかけに、森保監督は4-3-3をファーストチョイスとした。アンカーの遠藤航、インサイドハーフの守田英正と田中碧の3人は、取り替えの効かないトライアングルとなった。
6月シリーズでは原口元気、柴崎岳、鎌田大地、久保建英がインサイドハーフでテストされた。守田と田中がボランチタイプに対して、原口、鎌田、久保は守備より攻撃で力を発揮するタイプだ。柴崎はインサイドハーフをそつなくこなしたが、彼にとっての最適ポジションではなく、守田や田中とのはっきりとした違いは示せなかった。
守田と田中を脅かす人材がいないわけではない。ただ、ボールを循環させながら攻撃にスイッチを入れ、遠藤と補完性のあるコンビネーションを見せるとの意味で、守田と田中を上回る人材を探すのは簡単でないことが改めて分かった。
アンカーはもっと深刻だ。6月シリーズの4試合では、遠藤が全試合に先発した。守田の離脱が影響したのだろうが、シュトゥットガルトで主将を務める29歳の存在感の大きさも、改めてクローズアップされた。
所属クラブのシステムはともかく、アンカー候補にあげられるのは橋本拳人(神戸)、岩田智輝、藤田譲瑠チマの3人か。ここでは“滑り込み可能性選手”として岩田をアンカーに指名した。
岩田はボールを奪い取り、配給し、パスワークに関わっていくことができる。右サイドバックとセンターバックでプレーできるポリバレントさも、W杯のような国際大会では大きなアピールポイントになる。東京五輪世代であり、森保監督の志向と思考は理解できているだろう。遠藤とは違うアンカー像を示すことができれば、カタール行きが輪郭を帯びてくるのではないだろうか。
橋本は前所属のロストフでインサイドハーフとして結果を残した。タイミングとバランスを見ながら前線に絡んでいけるのが強みで、元々がボランチタイプということを考えると、遠藤、守田、田中らとイメージを共有できる可能性はある。アンカーの候補にもあげられる選手だが、インサイドハーフでの起用を見込んでみた。
■激戦の左サイドバックに杉岡が挑む
この23歳は東京五輪世代の左サイドバックとして、2019年のコパ・アメリカに招集された。20年には湘南から鹿島アントラーズへステップアップしたが、定位置を確保できずに苦しむこととなる。東京五輪の代表入りを逃した21年8月に、湘南へ帰還した。
復帰後は3バックの左センターバックと左ウイングバックを主戦場に、確実にプレータイムを伸ばしている。ゲーム感覚さえ取り戻せば、激しい対人プレーやダイナミックな攻撃参加といった持ち味を発揮できる。招集に驚きはない。
左サイドバックは長友、中山雄太、伊藤洋輝の3人が争っている。人材が手薄はポジションではない。杉岡が代表に食い込むのは難しいが、先行する3人と同じように複数ポジションに対応できる。4バックの左サイドバックは湘南と違う役割だが、だからこそポリバレントさをアピールする好機だ。
ここまでの選手起用から判断すると、森保監督のなかでは18人から20人あたりまでメンバーが固まっていると見ていい。ただ、今回は登録メンバーが23人から26人に増えている。いつもならギリギリでカットされた立場の選手が、今回はメンバー入りできる可能性があるのだ。
J1リーグは7月17日まで行なわれ、その2日後にはE-1選手権の第1戦が行なわれる。ホーム開催とはいえ十分な準備期間が確保されているわけではなく、むしろぶっつけ本番の戦いとなる。
そのなかで、きらめきを放つのは誰なのか。11月のカタールW杯開幕を前に、国内組にとってのサバイバルが繰り広げられる。