ロッテが今季ワーストタイとなる借金20に逆戻りしてしまった。23日のソフトバンク戦。初回に拙攻でチャンスを潰すと、その裏に、今度は拙守から2点の先制点を献上。チーム打率1割台の貧打にあえぐ打線はこの日も1点を返すのがやっと。■ソフトバンクに…

ロッテが今季ワーストタイとなる借金20に逆戻りしてしまった。23日のソフトバンク戦。初回に拙攻でチャンスを潰すと、その裏に、今度は拙守から2点の先制点を献上。チーム打率1割台の貧打にあえぐ打線はこの日も1点を返すのがやっと。

■ソフトバンクに今季1勝9敗「どう見ても気迫みたいなものを感じない」

 ロッテが今季ワーストタイとなる借金20に逆戻りしてしまった。23日のソフトバンク戦。初回に拙攻でチャンスを潰すと、その裏に、今度は拙守から2点の先制点を献上。チーム打率1割台の貧打にあえぐ打線はこの日も1点を返すのがやっと。

 1-6で敗れ、今季のソフトバンク戦は1勝9敗。開幕3連敗を喫したヤフオクドームで4連敗となり、伊東勤監督は「いつもここに来るとこんな感じになってしまう。苦手意識というか、どうも見ていて気迫みたいなものを感じない。やられ方が一緒」と嘆いた。

 初回、先頭の荻野貴が四球で出塁。「いつも構えてしまうから、今日は最初から動かすつもりだった。ミスしたら負ける」と指揮官。続く柴田の初球にバスターエンドランを仕掛けたが、転がすことが出来ずに二飛に終わった。続く根元の打席で、荻野貴が盗塁を試みるも失敗。走者を進めることが出来ず、不安定な立ち上がりだったソフトバンク・東浜をつかまえ損ねた。

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■復帰の石川は今季最長7回投げるも「まだまだ本来の姿じゃない」

 すると、その裏、今度は守備が、4月18日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)以来の先発だった石川の足を引っ張った。先頭の本多のゴロを、遊撃の大嶺翔が弾く失策。いきなり走者を出すと、2死一、二塁で右腕はデスパイネ、中村晃に連続適時打を浴び、いきなり2点のビハインドを背負う展開となった。

 この日、右脇腹痛で離脱していた角中が復帰した打線は、この日も低調。4回にその角中が放った左翼線二塁打がチーム初安打。5回2死一、二塁から根元に右前適時打が出たものの、反撃はこれだけだった。石川が4回、7回に1点ずつを失うと、8回に2番手・東條が2失点とその差を広げられていった。

 今季最長の7回を投げた石川について「ゲームを作ったとは思うけど、まだまだ本来の姿じゃない。球数を投げられたことは次に繋がると思いますけど」と話した伊東監督は「2ついい形で勝ってきて、今日からまた、と思っていたのに、沈んでしまう。何でか分からない」と嘆く。この日、敵地のレフトスタンドの一角は、マリーンズファンが黒く埋めていた。苦境の中でも変わらぬ熱い声援が、どこか寂しげだった。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani