【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】 ◆先週の血統ピックアップ ・7/10 七夕賞(GIII・福島・芝2000m)  中団を追走したエヒトが直線で外から先頭に立ち、後続に2馬身半差をつけて初の重賞タイトルを獲得しま…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・7/10 七夕賞(GIII・福島・芝2000m)

 中団を追走したエヒトが直線で外から先頭に立ち、後続に2馬身半差をつけて初の重賞タイトルを獲得しました。1分57秒8の勝ちタイムはレースレコード。「ルーラーシップ×ディープインパクト」は相性のいい組み合わせとして知られ、今回3着となったアンティシペイトもまったく同じ組み合わせです。

 父ルーラーシップはサンデーサイレンスを持たない血統構成で、決め手に甘さがあるので、そうした要素を補うことができるディープインパクトが合うのでしょう。この組み合わせに加え、母方の奥にダンジグを併せ持つ配合は、エヒトの他にキセキ、イシュトヴァーン、サトノラムセスなどの活躍馬が出ており、高確率で成功しています。

 本馬は2代母セントフロンティアが重厚な欧州血統で構成され、瞬発力よりも持続力に秀でた配合です。休養を挟んで馬も良くなっていたのでしょう。

◆今週の血統注目馬は?

・7/16 都井岬特別(1勝クラス・小倉・芝2000m)

 小倉芝2000mに強い種牡馬はディープインパクト。2012年以降、当コースで産駒が20走以上した55頭の種牡馬のなかで、連対率25.4%は第4位。今回産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワン。

 ラリュエルは芝1800mの新馬戦を1分47秒3という好タイムで勝ち上がったあと、クイーンCとチューリップ賞でそれぞれ4着、7着。今回は4ヵ月ぶりの実戦となりますが、重賞で上位争いをした実力に、52kgという軽斤量が後押しをするので、勝ち負けに持ち込む可能性は高いでしょう。