ハンガリーの首都ブダペストで7月11日、WTT夏の3連戦「ヨーロピアンサマーシリーズ2022」がスタートする。第1弾を飾るのは「WTTスターコンテンダー」<7月11~12日・予選/13~17日・本戦>。翌週に「WTTチャンピオンズ」<18~23日>および「WTTフィーダー」<18~22日>という日程だ。

 この3大会は7つのカテゴリーで構成されるWTTシリーズの中で、チャンピオンズが3番目、スターコンテンダーが4番目、フィーダーが6番目に位置づけられている。

<WTTイベントの仕組み>
・スマッシュ(4大会)
・カップファイナル(2大会)
・チャンピオンズ(8大会)
・スターコンテンダー(6大会)
・コンテンダー(14大会)
・フィーダーシリーズ(60大会以内)
・ユースシリーズ(100大会以内)

 ちなみに、男女シングルスの獲得ポイントはチャンピオンズが優勝1000ポイント、準優勝700ポイント。スターコンテンダーが優勝600ポイント、準優勝420ポイント。フィーダーが優勝150ポイント、準優勝105ポイント。

 11日に開幕するWTTスターコンテンダーは男女シングルスおよびダブルス、混合ダブルスの5種目で行われ、総勢240人が一堂に会す。世界最強の中国も男子世界ランク1位の樊振東を除くトップ3(男子:馬龍、梁靖崑/女子:陳夢、孫穎莎、王曼昱)が出揃った。

日本勢男子は東京2020オリンピック団体銅メダルの張本智和(IMG)、丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)の他、今年の全日本王者で、先週にはインカレこと全日本大学総合卓球選手権大会を制した明治大学の戸上隼輔と宇田幸矢、準優勝した愛知工業大学の篠塚大登、そして木造勇人(個人)が出場。

張本と宇田以外の4人は予選からの登場となり、丹羽は1回戦を勝つと2回戦で戸上と対戦する山に入った。

 女子は東京2020オリンピック混合ダブルス金メダルおよび団体銀メダルの伊藤美誠(スターツ)、同じく団体銀メダルの石川佳純(全農)、平野美宇(木下グループ)の3人が久々に国際大会で顔を揃える。加えて早田ひな(日本生命)、木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)、芝田沙季(ミキハウス)も出場。

 伊藤は6月のWTTコンテンダーザグレブで女子単複2冠を挙げ、平野もWTTフィーダーオトチェツで女子シングルス優勝と波に乗っているだけに今大会での活躍も大いに期待される。

石川も国際今年3月のWTTシンガポールスマッシュ以来の国際大会出場とあって、こちらも注目だ。

 なお平野の女子シングルスは予選から、芝田も予選からの登場となる。

さらに女子ダブルスでは、石川と平野の"かすみう"ペアが昨年11月の世界卓球2021ヒューストン以来、久々の国際大会。トップシードの孫穎莎/王曼昱ペア(中国)と同じ山に入り、お互い初戦を勝つと2回戦で激突する可能性が濃厚だ。

 混合ダブルスでは、WTTコンテンダーザグレブ優勝の張本/早田ペアと新生ペアの宇田/伊藤が1回戦で当たる組み合わせ。いきなりの同士討ちで火花を散らす。

<ヨーロピアンサマーシリーズ2022>
●WTTスターコンテンダー
7月11~12日・予選/13~17日・本戦

男子シングルス:張本智和、宇田幸矢、戸上隼輔、篠塚大登、丹羽孝希、木造勇人
女子シングルス:伊藤美誠、早田ひな、石川佳純、木原美悠、平野美宇、芝田沙季
男子ダブルス:宇田/戸上
女子ダブルス:伊藤/早田、石川/平野
混合ダブルス:張本/早田、宇田/伊藤

●WTTチャンピオンズ
7月18~23日

男子シングルス:張本智和、宇田幸矢
女子シングルス:早田ひな、伊藤美誠、石川佳純、木原美悠

●WTTフィーダー
7月18~22日

男子:戸上隼輔、篠塚大登、木造勇人、田中佑汰(愛知工業大学)、吉山僚一(愛工大名電高校)、神巧也(ファースト)、鈴木颯(愛工大名電高校)、吉村真晴(愛知ダイハツ)
女子:長﨑美柚(木下グループ)、小塩遥菜(JOCエリートアカデミー/星槎)、芝田沙季、佐藤瞳(ミキハウス)、張本美和(木下アカデミー)、笹尾明日香(日本生命)、森さくら(日本生命)、橋本帆乃香(ミキハウス)


(文=高樹ミナ)