元WBO世界バンタム級王者テテの左カウンターが炸裂 ボクシングの元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)が2日(日本時間3日)、英ロンドンでのスーパーバンタム級12回戦で豪快な4回KO勝利を収めた。ジェイソン・カニンガム(英国)から左…

元WBO世界バンタム級王者テテの左カウンターが炸裂

 ボクシングの元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)が2日(日本時間3日)、英ロンドンでのスーパーバンタム級12回戦で豪快な4回KO勝利を収めた。ジェイソン・カニンガム(英国)から左カウンターでダウンを奪取。連打でKOを決めた動画を海外メディアが公開した。海外ファンから「相変わらずバケモノ」と興奮の声が上がっていた中、本人は「亡くなった母親に捧げたかったんだ」と振り返った。

 テテが左拳に想いを込めた。4回。相手のジャブに合わせ、左ストレートを顎に入れた。尻もちでダウンした相手を見下ろす元世界王者。再開後にラッシュを浴びせ、左右の拳を振り回した。左が入って2つ目のダウン。勝敗が決し、コーナーの上で雄叫びを上げた。

 米スポーツ専門局「BTスポーツ」ボクシング専門ツイッターがKOと試合後インタビューの動画を公開。海外ファンからは「テテは相変わらずバケモノ」「完璧に破壊した」と反響が集まった一方、テテはこう振り返っている。

「まず最初にサポートしてくれた人たちに感謝を言いたい。今は自信を持てている。なんとしてでも勝ちたかった。亡くなった母親に捧げたかったんだ」

「お母さんが亡くなっていたのですね」と頷いた女性インタビュー。「この勝利はあなたにどんな意味を持ちますか?」と尋ねると、テテは「最高のアチーブメント(業績)だ。サポートしてくれた人、スポンサーになってくれた人に感謝を述べたい」と口にした。同局の公式ツイッターが「この勝利を亡くなった母親に捧げた」と紹介すると、海外ファンから「素晴らしい勝利」「誠実だ」と反響が集まった。

 WBO世界バンタム級王者時代は、井上尚弥(大橋)の対抗王者だったテテ。しかし、2019年11月に同級暫定王者だったジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に3回TKO負けで正規王座から陥落した。スーパーバンタム級で再起し、昨年12月のノンタイトル10回戦で55秒KO勝ち。今回で再起後2連勝を飾り、同級で3階級制覇を狙っている。(THE ANSWER編集部)