16試合ぶり復帰の石井コーチの前で、ソトは逆方向弾含む3安打■DeNA 6ー2 阪神(28日・横浜) 左小脳梗塞のため療…

16試合ぶり復帰の石井コーチの前で、ソトは逆方向弾含む3安打

■DeNA 6ー2 阪神(28日・横浜)

 左小脳梗塞のため療養していたDeNA石井琢朗野手総合コーチが、28日に本拠地・横浜スタジアムで行われた阪神戦でベンチ入り。早速、ネフタリ・ソト内野手の決勝6号ソロという形で“復帰効果”が表れた。石井コーチは遠征中の今月6日に体調不良を訴え、札幌市内の病院に入院。14日に退院し、16試合ぶりのベンチ入りだった。

 この日「7番・一塁」でスタメン出場したソトは、阪神先発の西勇から3回に左前打。2-2の同点で迎えた5回には、西勇が4球続けた得意の内角シュートを鮮やかにとらえ、逆方向の右翼席へ勝ち越しソロを放り込んだ。6回にも2死一、三塁から右翼席フェンス直撃の2点二塁打で貴重な追加点をもたらし、3打数3安打3打点で西勇をKO。「石井コーチと一緒にやってきたことを信じている。結果として出てよかった」と満面に笑みをたたえた。

 来日5年目のソトは2018年に41本塁打でタイトルを獲得し、翌19年には43本塁打、108打点で2冠に輝いた。しかし、一昨年が打率.252、25本塁打、昨年は.234、21本塁打と成績は右肩下がりだった。

 今年は2月の宜野湾キャンプの段階から、新加入の石井コーチに師事しマンツーマンの打撃指導を受けてきた。「いろいろなドリルをこなしているが、基本的に最短距離でバットを出すことを意識している。僕は石井コーチに言われるままにやっているだけだよ」とソトは説明する。

「大事なのはギリギリ手元まで呼び込んで打つこと」

 3・4月は打率.333、4本塁打の好スタートも、5月に.237、本塁打ゼロの不振に陥った。6月に入ってからも28日現在で月間打率.222と苦闘が続くが、“師匠”のベンチ復帰が覚醒のきっかけになるかもしれない。

 石井コーチの下、数字に表れているのが、ソトの打球方向の変化だ。左翼方向、中堅方向、右翼方向の3つに分けると、“逆方向”の右翼への安打は一昨年が28.7%(108安打中31本)、昨年も25%(96安打中24本)に過ぎなかったが、今季は28日現在、3方向の中で最多の35.4%(48安打中17本)を占めている。

 ソトは「右方向を意識しているわけではないが、大事なのはギリギリ手元まで呼び込んで打つことだと思っている」と明かす。現役時代に広角打法で通算2432安打を積み上げた石井コーチの指導が、変化をもたらしているのだろうか。

「石井コーチには勝ってきたチームでの指導経験があるし、メンタル的にも技術的にも、選手にいい影響を与えていると思う」とソト。病気という思わぬアクシデントはあったが、広島、ヤクルト、巨人でコーチとしての腕前を高く評価され、現役時代に活躍したベイスターズに14年ぶりに復帰した名伯楽の指導は、徐々にチームに浸透している。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)